原付一種の“ゲームチェンジャー”登場? スズキが提案する電動モペット“新”「e-PO」JMS2025で公開 気になる航続距離や性能は?
スズキは2025年10月31日から一般公開が始まったジャパンモビリティーショー2025で、新たなモビリティ「e-PO」を出展しました。ペダル付き原動機付自転車に該当する「e-PO」は、電動アシストとEVを融合した新しいモビリティとして軽快さと実用性を両立し、次世代の“原付の進化形”として注目を集めています。
スズキが提案するモペット「e-PO」 次世代の“原付の進化形”とは
スズキは、2025年10月31日から一般公開を開始した「ジャパンモビリティショー2025」で、新たな電動モビリティとしてペダル付き原動機付自転車「e-PO(イーポ)」を公開しました。
「普段使いからレジャーまで、身近な移動をもっと自由に!」をコンセプトに、電動アシストとEVバイクを掛け合わせた新ジャンルのモビリティとして注目を集めています。

ペダル付き原動機付自転車は、通称「モペット」とも呼ばれ、ペダルとモーターの両方を備えた小型車両です。
見た目は電動アシスト自転車に似ていますが、構造的にはモーターのみで走行が可能であり、法律上は「原動機付自転車」に分類されます。
そのため、運転には原付免許以上の資格、自賠責保険の加入、ナンバープレートの取得、ヘルメットの着用が必要となります。
スズキがこうしたモペットに区分されるe-POを開発した背景には、原付一種の50ccエンジンモデルが2025年11月をもって生産できなくなったことにあるといいます。
現地の担当スタッフは「原付ユーザーの移動手段が失われないように、新しい“足”を提供する目的で開発を進めました」と話します。
e-POの車体サイズは全長1531mm×全幅550mm×全高990mm。電動モーターで走行できるほか、ペダルを併用することで航続距離を大きく伸ばせる設計となっています。
担当者は、e-POの最大の特徴を「軽快さと航続距離の両立」にあると語ります。
「アクセル操作だけでもスクーターのように発進できますが、それだけだと航続距離はおよそ30kmほどです。
そこで人の力を借りる形でペダルを備え、航続距離を伸ばせるようにしました。
バッテリーを大型化すれば航続距離は延ばせますが、コストや重量が増してしまいます。軽く、扱いやすい原付らしさを保つための工夫です」。
e-POのモーターは、人力の最大3倍のアシストを発生でき、30km/hを過ぎても補助が続くといいます。
さらにペダルをこぐことで最高速度は約35km/h[薫濱1]まで到達が可能。もちろん原付の法定速度を遵守する必要はありますが、坂道など、加速が必要な場合に備えて出力にある程度の余裕を持たせたとのことでした。
また、充電についても日常使用を想定して設計されており、担当者は以下のように説明しています。
「アンケートを実施したところ、都市部に住まわれている方の1日の平均移動距離は4km以下が多いということがわかりました。そのため、1日に4km程度の利用であれば、週に1回の充電で十分使えるイメージを想定しています」。














