マツダ新型「CX-5」日本初公開! 9年ぶり刷新で「日常の使い勝手」徹底追求 後席・荷室が進化! JMS 2025のブースに登場
マツダは2025年10月29日、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー)2025」の会場にて、9年ぶりにフルモデルチェンジした新型「CX-5」(欧州仕様)を公開しました。世界で450万台以上を販売した基幹車種が、「新世代、エモーショナル、デイリーコンフォート」をコンセプトに大きく進化。特に後席空間や荷室の「使い勝手」が向上しています。
マツダの主力SUV「CX-5」、3つのコンセプトで9年ぶり全面刷新!
9年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたマツダの人気ミドルサイズSUV「CX-5」が、「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー)2025」で日本初公開されました。
今回披露されたのは欧州仕様の車両ですが、様々な進化点が明らかになりました。一体どのような内容なのでしょうか。
CX-5は、2012年に初代モデルが登場。マツダの新世代技術「SKYACTIV技術」とデザインテーマ「魂動デザイン」を全面採用した最初のモデルとして、同社の新時代を象徴する存在となりました。
2016年には2代目に移行し、デザインや内外装の「質」を大幅に高め、エレガントなクロスオーバーとして進化を遂げました。
その結果、CX-5は世界100以上の国と地域で、累計450万台以上を売り上げる大ヒットモデルとなり、まさにマツダの「屋台骨」といえる存在にまで成長しています。
今回発表された3代目となる新型CX-5の目標は、この成功をさらに発展させ「さらに永く愛される存在へ」進化することです。マツダ 商品開発本部 主査の山口浩一郎主査は、新型の開発コンセプトを「新世代、エモーショナル、デイリーコンフォート」であると説明しました。

●「ウェアラブル・ギア」として進化。新世代の魂動デザインにも注目
新型CX-5が目指した「エモーショナル」な価値は、進化した魂動デザインと人馬一体の走りにあります。
デザインを担当した同社デザイン本部の椿貴紀チーフデザイナーによれば、新型のデザインミッションは「Next CX-5」。椿氏は「単なるスタイリングのアップグレードではなく、CX-5という製品として進化した姿をデザインで表現することを目指しました」と語ります。
これまでのCX-5が提供してきた価値が、初代は「街乗りでも誇らしく使える機能性」、2代目が「上質さ」だったのに対し、新型では「より気軽に、自由自在に行きたいところへ行け、やりたいことができる。ユーザーの行動範囲を広げるようなデザイン」を目指したといいます。
そのデザインコンセプトは「ウェアラブル・ギア」。まるで衣服を身にまとうように気軽に乗り込め、どこへでも行きたくなるような、ドライバーの背中をそっと押してくれる存在感を表現しています。
魂動デザインらしい生命感はそのままに、よりシンプルで張りのある面構成が目を惹く実車を前にして、椿氏は「写真とはまた違った雰囲気を感じていただけるのではないでしょうか」と、その仕上がりに自信を見せました。
パワートレインも刷新され、欧州仕様では全車ハイブリッドが設定されています。現行の2.0リッターガソリンエンジン車を上回る低燃費を実現するという「SKYACTIV-G 2.5」にマイルドハイブリッドを組み合わせたモデルに加え 、2027年以降にはガソリンとディーゼルの技術を発展的に融合させたマツダ独自の「SKYACTIV-Z」と新ハイブリッドシステムを搭載したモデルの導入も予定されています。
●「日常の快適性」を追求、後席・荷室が大幅進化
今回のフルモデルチェンジで最も力が注がれたのが、「デイリーコンフォート」、すなわち「日常の使い勝手」の徹底的な追求です。その言葉通り、新型CX-5のパッケージングは大きな進化を遂げていました。
ボディサイズは全長4690mm×全幅1860mm×全高1695mm。2代目(全長4575mm×全幅1845mm×全高1660/1665mm)より一回り大きいサイズとなっています。
後席の居住空間では現行モデルと比較してヘッドルームは29mm、膝前のスペース(ニールーム)に至っては64mmも拡大されており、クラストップレベルの広さを実現しました。
さらに注目なのは、後席への「乗り降り」のしやすさです。新型はホイールベースを延長した恩恵を活かし、リアドアの開口部を後方に向かって約70mmも大幅に拡大。ドアが大きく開くだけでなく 、スカッフプレート(足元の敷居部分)の高さや幅も子供が乗り降りしやすいよう最適化されています。
これにより、大人はもちろん、小さな子供が自分で乗り降りする際のストレスも大きく軽減されます。後席足元には、機内持ち込みサイズのスーツケースをそのまま置けるほどのスペースも確保されました。
荷室の使い勝手も格段に向上しています。奥行きが45mm拡大されたことで床面積が広がり、荷室の高さも30mmアップ。これにより、スーツケースを4個積載できるほか、ベビーカーを畳んだ状態で縦方向に積載することも可能になりました。後席を倒した際の床面もより段差の少ないフラットな空間となっており、実用性を高めています。
●マツダ初の「Google搭載」で新世代のコックピットへ
3つ目の開発コンセプトである「新世代価値」として、コックピットとHMI(ヒューマンマシンインターフェース)も大きく進化しました。
最大のトピックは、マツダとして初めて「Google搭載」のインフォテインメントシステムを採用したことです。
これにより、スマートフォンを接続しなくても「Google マップ」によるナビゲーション、「Google アシスタント」による自然な言語での音声操作、「Google Play」を通じた対応アプリの利用が可能になります。
従来のマツダ車に装備されていたコマンダースイッチの機能は大型化されたセンターディスプレイに統合され、エアコンや音楽の操作はスマートフォンのような直感的な使い勝手になりました。ディスプレイのサイズは、Homuraグレードで15.6インチ、Centre-Lineグレードでは12.9インチです。
もちろん、マツダがこだわり続ける「運転に集中できる」安全思想は踏襲されており 、運転支援技術(ADAS)や視界性能も向上しています。
特に「360度ビュー・モニター」は機能が強化され、車両の下を透過して表示する「シースルービュー」、ドアミラー格納時もサイドの映像を確認できる「リアサイドビュー」、車両周囲の状況を3Dモデルで確認できる「停車時ビュー」が追加されました。
山口主査は、これら「エモーショナル」「デイリーコンフォート」「新世代価値」の3要素について、「マツダ史上、最高のバランスでこの3つを作り上げたと自負しています」と力強くコメント。最後に、「魅力的な価値を持ち、多くのお客様の日々の生活の中で末永く愛されるクルマとなることを目指します」と締めくくりました。
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今回展示される車両は欧州仕様のため、日本仕様の詳細なスペックやダイナミクス性能については後日の発表を待つことになります。
しかし大幅に進化した新型CX-5は、ジャパンモビリティショー2025の会場で大きな注目を集めることになりそうです。
Writer: くるまのニュース編集部
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