スバル「フォレスター」初のHV採用でも新型で「ハイブリッド」と言わない理由とは
絶対的なパワー感の2.5リッターと軽快なフィーリングのHV
対して2.5リッターエンジンは、高回転での絶対的な力があります。だからアクセルを踏み込んだ状態で頼りがいがあり、車速が高まっても動力性能がしっかり盛り上がります。なので幹線道路や高速道路の巡行、そして山道をハイペースで走る人にはハイブリッドよりも向いていると感じました。
いっぽうで停止や発進、中間加速を多用するような走行シーンではモーターアシストを加えたエンジンの回転上昇の軽快なフィーリングが良いハイブリッドのほうが魅力だと筆者(工藤貴宏)は感じました。またハイブリッドは減速時に回生ブレーキでエネルギーを回収したりエンジンを止めてモーターで走るなど燃費向上効果があるのもポイントです。
ガソリン車の最上級グレード「Premium」とハイブリッドの「Advance」は免税措置などを考えると実際の購入総額はほぼ同じ。どんなシーンで走ることが多いかを考えて選べばいいでしょう。
いずれにせよ、新型フォレスターはガソリン車もハイブリッド車でも、シーンを問わず気持ちよく走るクルマです。先代に比べて後席も荷室も広くなったので実用性も高まり、ますます“使えるクルマ”になったことが実車に触れてよくわかりました。
ちなみに「e-BOXER」は、アクセルを踏み込まなければ平たん路では約40km/hまで、下り坂は80km/h程度までエンジンを止めてモーターだけで走ることができます。グレード名やカタログにはそう表記がなくても、立派なハイブリッドモデルなのです。
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Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。