北海道で“過去最高”の速度超過! 法定速度時速60kmの市道を「時速183km」で爆走した男が逮捕 「移動式オービス」で検挙される

北海道札幌市の市道で法定速度を時速123km超過しクルマを運転したとして、札幌市内に住む会社員の男が逮捕されました。この速度超過は、北海道警の移動式オービスでの検挙として過去最高の数値だということです。はたしてどのような処分が下されるのでしょうか。

ネット上では「死傷者が出なかったのが幸い」「厳重な処分を」などの声

 先日、北海道札幌市内にある法定速度時速60kmの市道を時速183kmものスピードで走行したとして、札幌市中央区に住む50歳の会社員の男が道路交通法違反(速度超過)の疑いで逮捕されました。

 高速度での運転は非常に危険で、重大な事故につながる可能性の高い行為です。検挙された場合、どのような処分が下されるのでしょうか。

「移動式オービス」によって時速183kmの速度超過を検挙!(画像はイメージ)
「移動式オービス」によって時速183kmの速度超過を検挙!(画像はイメージ)

 これは男が2025年9月8日の20時半ごろ、札幌市清田区内の市道において法定速度を時速123km超過して乗用車を運転したもので、警察の設置した移動式オービス(速度違反自動取締装置)によって検挙されました。

 男は警察の調べに対し、「家に帰る途中だった。翌日朝釣りに行く予定だったので早く家に帰って寝たかった」などと話し、容疑を認めています。なお時速123kmの速度超過は、北海道警の移動式オービスによる検挙の中で過去最高の数値だということです。

 このニュースに対してインターネット上では「死傷者が出なかったのが幸い」「時速183kmは流石に正気の沙汰ではないな」といった驚きの声が寄せられました。

 さらに「万が一、人身事故が発生すれば相手だけでなく自分の人生をも狂わせる可能性があったことを認識する必要があるのではないかと思います」「二度と免許取得できないよう規制すべきだと思う」「厳重な処分をお願いします」などの厳しい意見も上がっています。

 今回の事案のように一般道路で時速50km以上の速度超過をして検挙された場合、違反点数12点が加算され、これまで行政処分前歴がない人であっても免許停止処分(90日)を受けることとなります。

 また警視庁のウェブサイトによると、車両の運転者が相手方の車両や歩行者などを発見して危険を認知した時点の走行速度(危険認知速度)が時速140~160km以下だと事故による致死率が50%、時速161km以上だと致死率が100%になるという統計も出ています。

 高速度での運転は死亡・重傷事故につながる危険があることを、改めて認識しておくべきといえるでしょう。

 そのほか北海道の道路においては、その道幅の広さや直線距離の長さなどから運転者がスピードを出しやすい環境にあると指摘されています。

 このような状況もあり2025年7月には、札幌高裁が高速度の運転で検挙された北海道内に住む男4人に対し、罰金刑ではなく懲役4か月(執行猶予2年)の有罪判決を言い渡しています。

 これは男4人のうち3人が佐呂間町にある法定速度60kmの一般道路を時速126~133kmで走行、もう1人が江別市内の高速道路で最高速度時速100kmのところ時速177kmで走行して検挙されたというものです。

 この事例では当初、一審の釧路地裁が男4人に「罰金10万円」の判決を言い渡したのに対し、検察が「大幅な速度違反をしているのに罰金刑とは判決が軽すぎる」として異例の控訴をおこない、その結果、有罪判決が言い渡され話題となりました。

 今後この判決が、北海道における高速度運転の処罰に影響する可能性もあると考えられます。

※ ※ ※

 警察庁の統計によると2024年中、最高速度違反の検挙件数は84万7378件であり、一時不停止の違反に次いで2番目に多い状況です。

 また速度違反を取り締まる「移動式オービス」に関しては、持ち運びが容易で狭い場所にも設置できることから、これまで取り締まりが難しかった狭い生活道路や通学路などでも活用されています。

 どのような道路であっても速度違反の取り締まりがおこなわれるということを念頭に置き、安全運転を心がけることが大切です。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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