高井戸〜国立の新ルート「東八道路」いつ開通? 激セマ&大混雑の「20号甲州街道」を“完全迂回”する「めちゃ広い道路」 たった「1.2km」が難航中 話し合いは平行線

東京都心から八王子方面を結ぶ「東八道路」が整備中です。一体どのようなルートで、開通すればどう便利になるのでしょうか。

「甲州街道」とは違う新ルート

 東京都心から八王子方面を結ぶ主要一般道は、現在国道20号「甲州街道」が担っています。

 いっぽう、甲州街道のバイパスとして整備中なのが都市計画道路「東八道路」です。一体どのような道路で、開通したらどう便利になるのでしょうか。

「国立インター入口」から新府中街道を望む(2024年3月撮影)
「国立インター入口」から新府中街道を望む(2024年3月撮影)

 東八道路のルートは甲州街道の上北沢で分岐し、高井戸まで首都高の真下を通過。そこから京王井の頭線久我山駅南、杏林大病院北、多磨霊園と府中免許試験場付近、府中栄町を通って、JR南武線谷保駅付近の「国立インター入口」で甲州街道へ合流します。

 甲州街道の先は、「日野バイパス」に直結。八王子方面までは比較的スムーズにアクセスができ、将来的にはこの日野バイパスや「八王子南バイパス」が延伸し、北野や高尾山の方まで抜けられます。文字通り、「東京〜八王子」の新ルートとなります。

 この区間の甲州街道は4車線があるものの、特に調布市内を中心に「少し広い2車線を無理やり4車線化」したような狭さで全く快適とはいえません。さらに京王線の南側へ抜ける生活車両や多摩川を渡って稲城や川崎市多摩区方面へ向かう車両でも混雑しています。

 東八道路は4車線ではあるものの、幅員が30mととても広く、クルマだけでなく歩行者や自転車も通りやすい、非常に快適な道路となります。

 2019年には高井戸〜府中市西原町1丁目までが開通。新府中街道まではいったん接続が完了しています。

 しかし現在、西原町1丁目から南西に進み、南武線の線路をまたいで日野バイパスまで行く残り約1.2kmは未開通の状態です。

 一応、日野バイパス側から南武線をまたぐ陸橋は完成しており、国立インター入口の交差点からは完成形に近い姿を拝むことはできます。日野バイパスからの直通はできないものの、地域住民向けに陸橋の暫定開放がされており、線路前後の行き来は可能です。

 それに対し、新府中街道側は用地取得が難航しており、2025年8月の時点でもまだ完了していません。上空からは概ねルートに沿って空き地になっていますが、実際にはまだ居住していると思われる家屋が残っています。

 ただし都によれば土地収用を行うつもりはなく、地権者の任意で用地取得を目指す予定としています。

 事業期間は2026年度までとなっていますが、話し合いが平行線を辿れば、開通はまだしばらく先になりそうです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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