ターボは「4つ」! ラジエーターも「10個」搭載! 超高出力の「“2ドア”クーペ」どんなモデル? 気筒も「16本」なブガッティ「シロン」とは
ターボは「4つ」、ラジエーターは「10個」、気筒は「16本」という通常では考えられないモデルが世の中にはあります。それはブガッティのハイパーカーである「シロン」です。どのようなモデルなのでしょうか。
4つもターボ搭載!?
ターボは「4つ」、ラジエーターは「10個」、気筒は「16本」という通常では考えられないモデルが世の中にはあります。
それはブガッティのハイパーカーである「シロン」です。

ブガッティ シロンとは、量産車世界最高速記録を樹立した「ヴェイロン」の後継車種として2016年にリリースされたモデルであり、搭載されるエンジンは7933ccの排気量を持つW型16気筒エンジンで、そこになんと4基のターボチャージャーを組み合わせるというクワッドターボを採用。
それによって最高出力は1500PS、最大トルクは1600Nmという、想像もつかない高出力を実現。そのパワーを生み出すエンジンはかなりの熱を発生するようで、10個ものラジエーターが備わっています。
そしてその大パワーを路面に伝えるのはハルデックス製の4輪駆動システムと、リカルド製の7速デュアルクラッチトランスミッションとなっており、タイヤはフロント285/30ZR20、リア355/25ZR21という極太サイズが与えられていました。
過去には、サンフランシスコを拠点とするクラシックカーおよびコレクターズカーのオンラインオークションプラットフォーム「Bring a Trailer」で、シロンの“ピュアスポーツ”が出品され、440万ドル(約6億4860万円)という高額の入札がなされましたが、残念ながら最低落札価格未達で流札となったこともあります。
その時オークションに出品されたシロン ピュアスポーツは、2020年に60台限定で発表されたモデルであり、通常のシロンよりもハンドリング性能を引き上げることに重きを置いたもので、さらに空力性能を高めた新デザインを採用し、リアウイングは油圧式から固定式に変更することで軽量化を実現しつつ、幅1900mmと大型化をしてダウンフォースを高めています。
さらにワインディングでのハンドリングを高めるためにレートを高めたスプリングが採用され、アライメントも最適化。ギア比も15%ほどクロスレシオ化がなされ、それに合わせて最高出力の発生回転数を200回転高めるなど、細部にこだわりが詰まった1台となっていました。
出品された車両は2021年式の個体で、走行距離はわずか479マイル(約770km)。最初はアメリカのコネチカット州にあるブガッティ・グリニッジに新車で納車され、現地では6万2000ドル(約900万円)のオプションとなるスカイビューガラスルーフパネルが備わっています。
ボディカラーはレイクブルーとブガッティライトブルーのツートンスポーツペイントとなっており、インテリアはベルガーブラックレザーとアルカンターラが与えられ、ハイパーカーに相応しい高級感溢れるものとなっているのも特徴となっています。
当時の米国新車価格は300万ユーロ(約5億2000万円)ということで440万ドルの入札は新車価格を超えるものと言えますが、今回の出品では落札とはなりませんでした。なお、出品者はその後、同サイトでこの車両が売れたことを報告していましたが、金額については言及していませんでした。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

























































































