新車214万円! ホンダの「小さいSUV」がスゴい! 全長4.3m級の“ちょうどいいボディ”にクラスを超えた広い室内を採用! インドからの逆輸入車「WR-V」どんなモデル?
ホンダのエントリーSUVとしてラインナップされているのが「WR-V」です。インドで生産される逆輸入車ですが、どのような特徴があるのでしょうか。
全長4.3m級のちょうどいいボディにクラスを超えた広い室内を採用!
2023年12月に発売された「WR-V」は、ホンダのエントリーSUVです。
タイで開発され、インドで生産される“逆輸入車”になります。

プラットフォームは、東南アジア向けの「シティ」(フロントが「フィット」、リアがコンパクトSUVの「BR-V」)がベースで、センタータンクレイアウトは採用されていません。
スリーサイズは、全長4325mm×全幅1790mm×全高1650mm、ホイールベースは2650mm。Bセグ以上Cセグメント未満といえるボディサイズです。
WR-Vよりも上級SUVと位置づけているホンダ「ヴェゼル」の全長4340×全幅1790×全高1580mm、ホイールベース2610mmと比べても全長は15mm短いだけで、ホイールベースは逆に40mmも長くなっています。
2025年3月に一部改良を受け、「Z」と「Z+」のインパネ下部とリアドアに、ソフトパッドを追加。「Z+」には、インテリアにブラウンの「フルプライムスムースシート」を採用するなど座り心地や上質感を高めています。
さらに、「Z」と「Z+」に、ブラック基調の内外装パーツが印象的な特別仕様車の「BLACK STYLE(ブラックスタイル)」が設定されました。
ブラックスタイルの外観は、「クリスタルブラック・パール」のアウタードアハンドル、シャークフィンアンテナ、電動格納式リモコンドアミラーなどのほか、ベルリナブラックの17インチアルミホイールなどを装備。
内装には、ブラックステッチ付のコンビシート(プライムスムース×ファブリック)と本革巻ステアリングホイール、ピアノブラック調ステアリングガーニッシュ、ピアノブラック調エアコンアウトレットガーニッシュなどを備えています。
先述したように、WR-Vのロングホイールベースの恩恵は、驚くほど広い後席レッグスペースに現れており、CセグメントSUVの平均的なサイズ感を超える印象。
前席下は、センタータンクレイアウトを採用するフィット系の名残なのか少し床面が盛り上がっていますが、その床面の盛り上がりがオットマン的な役割を担っているともいえ、後席の足置き性は上々です。
後席の足元に加えて、低い床面が広がる広大なラゲッジも美点。開口部下側(掃き出し口)から床面まで深さがあり、荷室高はもちろん、奥行きもクラスを超えています。
6対4分割可倒式の後席を前倒しすると、大きめの段差が残るものの、キャンプやウインタースポーツ、マリンスポーツなどのアウトドア派も満足させてくれるはずです。
458リットルの荷室容量は、BセグSUVのトヨタ「ヤリスクロス」の390リットルを大きく凌駕し、CセグSUVのトヨタ「カローラクロス」の487リットルに迫ります。
パワートレインは、1.5リッター直列4気筒ガソリンにCVTの組み合わせのみ。駆動方式もFF(2WD)のみで、4WDは設定されていません。音・振動面、乗り心地などの走りの質感については、ヴェゼルよりも割り切っている印象を受けます。
先進安全装備は、衝突被害軽減ブレーキをはじめ、アダプティブクルーズコントロールと車線維持支援機能などからなる「ホンダ・センシング」を全車に標準装備しています。
そのほかの装備も夏場の熱のこもりを除去できる「リアベンチレーション」、「パドルシフト」、「充電用USBジャック(Type-A/助手席用)」などが全車に標準装備されています。
WR-Vの価格(消費税込)は、214万9400円から258万600円(特別仕様車含む)。
比較的手頃な価格設定としながら、大人4人でも窮屈な思いをせずにロングドライブもこなせるキャビンとラゲッジスペースの広さを備えています。
Writer: 塚田 勝弘
中古車の広告代理店に数ヵ月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライター/フリーエディターに。軽自動車からミニバン、キャンピングカーまで試乗記や使い勝手などを執筆。現在は最終生産期のマツダ・デミオのMTに乗る。


































