小さくても頼りになる「はたらくクルマ」 日産「NV200バネット」現行モデルはどこが魅力? 次期型は2027年度に登場予定!
日産は「NV200バネット」の現行モデルを、2026年中に生産終了するとしています。はたらくクルマとして根強いニーズがありますが、どのような特徴があるのでしょうか。
NV200バネットとはどんなクルマ?
日産の「NV200バネット(以下、NV200)」は、4ナンバー登録のバン、5ナンバー登録のワゴンを揃えるコンパクトサイズのバン、ミニバン(ワゴン)です。
どのような特徴をもつクルマなのでしょうか。
次期型の行方が気になりますが、生産拠点である日産車体湘南工場での車両生産終了が発表されています。
日産「AD」は2025年10月に、NV200は2026年度に終了になります。ただし、NV200の後継モデルは2027年度に導入する予定とアナウンスされています。
はたらくクルマとして根強いニーズがあり、日産が商用車をラインナップする以上は、「キャラバン」とともに欠かせない存在であるはずです。
![コンパクトさと使いやすさが魅了の”はたらくクルマ”[写真は現行型「NV200バネット」]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/09/NV200.jpg?v=1756968154)
現行型は、2024年7月に一部改良を受け、ドライバーのよそ見運転や疲れなどを走りから検知する「インテリジェント DA(ふらつき警報)」をはじめ、「踏み間違い衝突防止アシスト」を全車に標準装備。7インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイの採用により視認性向上も盛り込まれています。2025年4月には、資材や物流費をはじめとするコスト上昇などによって価格改定を実施。
バンモデルは、ルートバンとバンを設定し、2WD、4WDともに用意されています。フルトリム内装となるワゴンは、2WDのみです。
バン(DX/2WD)のボディサイズは、全長4400×全幅1695×全高1855mm。最小回転半径は、2WDが5.2m、4WDが5.4mです。
2人乗り、5人乗りを基本に、ワゴンの「16X-3R」は3列シートの7人乗りとなっています。3列7人乗り仕様は、ミニバンとしての役割も担っています。
4ナンバー、5ナンバーサイズ枠に収まるだけあって、狭い場所での取り回しにも優れ、「ラストワンマイル」と呼ばれる個別配送などの運送業をはじめ、多種多様なニーズに応えるはたらくクルマとして活躍しています。
積載性の高さが最大の特徴で、排気量1.8リッター未満キャブオーバーバン登録車トップとなる荷室高、荷室幅を備えています。520mmという低い地上高も同クラストップ。
2列シート車の後席は、積載性を重視した前方に折りたためるタイプ、6対4分割可倒式でヘッドレスト付タイプを設定しています。
ワゴンの2列目は6対4分割可倒式で、背もたれのリクライニングも可能です。「16X-3R」の3列目は、マルチアップタイプ(横跳ね上げ式)を採用しました。
運送業では頻繁に乗り降りする機会が多く、良好な乗降性も美点です。ステップ高を386mm(4WDは411mm)に抑え、運転席(前席)のヒップポイントも低く抑えることで、身体の上下動を抑制しています。
前席に乗り込めば高めのアイポイントを確保していて、前方見晴らし性にも優れています。そのほか、はたらくクルマとして、書類や小物などを収納しやすいように多様なポケッテリアを用意。
パワーユニットは、1.6リッターの直列4気筒ガソリンで、2WDはCVT、4WDは4ATが組み合わされています。2014年6月に追加されたEV版の「e-NV200」は、2019年10月に生産を終了しています。
日産モータースポーツ&カスタマイズの手による車中泊仕様の「マルチベッド」、日産本体の手による「NV200バネット MYROOM」も設定されています。
商用だけでなく、アウトドア派などからの支持も根強く、キャンピングカーのベース車としては、軽キャンパーでは狭いが、トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」などでは大きすぎる…という声にも応えています。
Writer: 塚田 勝弘
中古車の広告代理店に数ヵ月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライター/フリーエディターに。軽自動車からミニバン、キャンピングカーまで試乗記や使い勝手などを執筆。現在は最終生産期のマツダ・デミオのMTに乗る。






























































































