新車235万円! トヨタ「“新”ステーションワゴン」に人気殺到!? 「リッター約30km」の低燃費×精悍デザインが人気? ちょっと手頃な「カローラツーリング」どんな人が買ってる?
数少なくなったステーションワゴンですが、そのなかでもトヨタ「カローラツーリング」は人気を保っています。果たしてどのような人が購入しているのでしょう。
数少ない新車で買える「ステーションワゴン」 実は根強い人気を誇る
2019年9月にデビュー以来、まもなく6年が経過するトヨタのステーションワゴン「カローラツーリング」。
2025年5月には一部仕様変更を行った最新モデルがデビューしています。
ミニバンやSUV全盛のなか、あえてこのモデルを選ぶユーザー層についてディーラーに問い合わせてみました。

2019年9月17日にデビューした現行型のトヨタ「カローラツーリング」。従来の「カローラフィールダー」や「カローラワゴン」のポジションを担っています。
カローラとしては12代目で、2018年に12代目の最初のモデル「カローラスポーツ」がデビューしたあと、セダンの「カローラ」とツーリングが同日にフルモデルチェンジを行いました。
自転車や夜間の歩行者検知が可能な、最新の「トヨタ セーフティセンス」を全車標準装備するほか、基本性能を大幅向上するTNGAに基づいたグローバル共通プラットフォームを採用しつつ、取り回しの良さなど日本の環境に合わせた専用ボディとしています。
また、日本国内のトヨタ車としては初となるディスプレイオーディオ(DA)を搭載し、スマートフォンとの連携など、コネクティッドサービスの広がりを活かし、カーライフを安心・便利にサポートする機能が満載です。
カローラおよびカローラツーリングはデビューからおよそ6年が経過し、最新の一部改良は2025年5月に実施されています。
主な改良点として、カーボンニュートラルの実現に向け、1.5リッターガソリンモデルを廃止。1.8リッターハイブリッドモデルに一本化されたことが挙げられます。燃費性能は29.5km/Lを誇ります(X・2WD)。
また、上級グレードにはドライブレコーダー(前方)+バックガイドモニター(簡易録画機能付き)やブラインドスポットモニター+安心降車アシスト、パーキングサポートブレーキ(後方接近車両)、デジタルキー、ディスプレイオーディオplusなど、これまではメーカーオプションだったものを標準装備することで商品力を高めています。
ラインナップはベーシックな「X」、中級の「G」、上級の「W×B」のほか、スポーティな内外装をもつ特別仕様車「ACTIVE SPORT」を設定。価格(消費税込)は235万9500円から341万6600円です。
さて、いまや日本車においては少数派ともいえる、新車で購入できるステーションワゴンでもあるカローラツーリング。ミニバンやSUVが圧倒的なシェアを誇るなか、あえてカローラツーリングを選ぶユーザーとはどのような人なのでしょうか。
8月下旬のある日、首都圏にあるトヨタディーラーのセールスの方に話を伺いました。
「現行モデルになってから『デザインがカッコイイ』という理由でお選びいただく方が増えましたね。
それと『SUVの着座位置や目線の高さに馴染めなくてステーションワゴンを選んだ』というお客様もいらっしゃいます。
年齢層でいうと、20代後半〜70代まで、実に幅広い方たちにご支持いただいている印象を受けます。
良い意味で万人受けするデザインになので、売る側の立場から見ても『売りやすいクルマ』であることは確かです」
また、別のトヨタディーラーではこんなコメントも。
「(同じステーションワゴンとして)スバル『レヴォーグ』と比較される方もいらっしゃいますが、そもそも価格帯が異なるんですね(カローラツーリングの最上級モデルよりもレヴォーグのエントリーモデルの方がさらに高い)。
ステーションワゴンというと、かつての『レガシィツーリングワゴン』のイメージが強い50代以上の方は、ちょっと無理してでもレヴォーグにしようか迷っていて、比較対象として念のためカローラツーリングも見てみようというノリでご来店されるお客様がいらっしゃいます。
両方を乗り比べてみて、レヴォーグよりも100万円以上も安いカローラツーリングで、ここまで内外装や走りの質感が良いのならこれで充分ということでお選びいただくことがあります。
あとは『カローラツーリングの乗りやすさが気に入った』ということでお選びいただくこともありますね。
荷物が積めて走りの質感もいい、まさに全方位的に隙がないモデルということで、輸入車好きの方が普段用のクルマとしてお選びいただくこともありました。
カローラよりも何倍も高額なクルマをお持ちの方に『いまさらかもしれないけど、カローラってすごいクルマだと気づいた』とおっしゃっていただけたのは嬉しかったですね」
目の肥えたユーザーもうならせる、まさに「賢者の選択」ともいえるカローラツーリング。
クルマの人気ジャンルが変わっても、扱いやすいカローラとして高い完成度を誇り、1台ですべてをこなす万能車として、自信を持っておすすめできるモデルであることは確かです。
Writer: 松村透
株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。




















