トヨタの「モビリタ」って知ってる? 安全運転を「楽しく学べる」施設があった! 自分のクルマで“横滑り体験”もできる!? 公道では絶対試せない「超絶シチュエーション」を体験
トヨタは富士スピードウェイで、「交通安全」の心がけと「運転技能」の向上を目指せる施設「トヨタ交通安全センター モビリタ」を運営しています。今回編集部では、このモビリタを体験することで、日常のドライブでどのように活かしていくかを学びました。
モビリタで「安全」と「危険」、「楽しさ」と「難しさ」を体験!
運転免許を持ち、クルマを運転する人にとって、「安全運転」の心がけと「運転技能」の向上は、誰しもが目指したいものです。
しかし、運転の実践を通して安全運転を学べる機会は、自動車教習所を出てしまうとほとんどなく、あったとしても普段のクルマの運転操作を超越した、“限界”を感じ取れるような講習は敷居が高く、身近ではありません。
そんななか、実はトヨタが運営する「トヨタ交通安全センター モビリタ(以下、モビリタ)」では、気軽にかつ楽しく安全運転を学べる施設があるのです。実際に体験してみました。

安全運転と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。自動車教習所で習うような、基本的な道路交通の知識や基礎の運転操作は当然です。
さらに公道を走るうえでは、ムダのないスムーズで的確な操作や身近にひそむ危険性の理解、さらにはクルマの動きの限界を知っておいたほうが、どのようなシチュエーションでも事故に至らずに済みます。
スムーズな操作ができると、同乗者に不快な思いをさせずに済むほか、環境にも優しく経済的な運転ができます。
あるいは危険性やクルマの限界を知っておくと、必然的にスピードを落とし、急ハンドルや急ブレーキをしなくなります。万が一のときは、事故を回避する適切な操作が行えるようになります。

そうしたことをプロフェッショナルのアドバイスのもと、実践を通して学べるのが「モビリタ」です。
次世代に向けた交通安全教育を目的に、実践型の安全運転講習を実施する施設として、2005年に開設されました。
場所は東京からも約1時間と近く、日本のモータースポーツの“聖地”としても名高い国際サーキット「富士スピードウェイ」(静岡県小山町)の敷地内にあります。
広大な専用コースと最新設備を活かし、雨天や滑りやすい路面を再現した走行体験をはじめ、危険回避トレーニングや緊急時のブレーキング練習などを通じて安全運転の“本質”を学べるのが特徴です。
企業ドライバーから一般のユーザーまで、初心者だけでなく経験豊富な人など、幅広く受講でき、専門インストラクターの指導のもと、日常運転に直結するスキルを身につけられます。
コースは10万平方メートルという広大なフラットコースのほか、サーキットのような35度の傾斜(バンク)がある1150mの周回路、さらには非常に滑りやすい路面を再現した「低ミュー路」まで用意。
「コミュニケーションセンター」では、実車の近くにパイロンを配置し、死角がわかるコーナーや、反射神経や動体視力を試せるゲームなどが置いてあり、ここだけでも楽しく安全運転を学べます。
これらを組み合わせることで、身近に起こり得る危険や、万が一のときの回避操作などを理解し、体験することができます。

このような特徴があるモビリタですが、スタッフで富士モータースポーツフォレスト プロジェクト推進グループ 主幹の米川 直己さんは、以下のように話しています。
「安全運転を学ぶ場ですが、86やマークX GRMNなどのクルマを用意したり、安全運転を学びつつも、この場に来て楽しんでもらうということも目的です。
イベントを開催したり、時間貸しで自分のクルマで走行できる機会なども設けており、上級者向けにはモータースポーツ走行や、ファン(fun)要素に振ったものもあり、スムーズな運転につなげるトレーニングも行っています」
実際に用意されているプログラムは、基本的な「総合トレーニング」とその発展形である「総合トレーニングII」をベースに、丸1日から半日、数時間などさまざまなものを用意。その料金も数千円から3万円までと多彩です。
ベーシックな総合トレーニングでも、死角の確認や正しい運転姿勢の習得といった座学のほか、公道では絶対に試せない「高速フルブレーキング」、近年のクルマに装備されている「ABS」や横滑り防止装置「VSC」の体験、低ミュー路の走行も行えます。
さらに、職業ドライバーなど、業務で日常的に運転する人を対象とした、企業・団体向けの講習も用意されています。





















