サーキット内で「キャンプ」できるってマジ? “車好き”に優しすぎる「RECAMP 富士スピードウェイ」とは? “どんなクルマ”でもアウトドアできる「ありがたい施設」を体験してみた

国際サーキット「富士スピードウェイ」(静岡県駿東郡小山町)。サーキットというと“一部のクルマ好き”しか楽しめないイメージですが、直近ではラグジュアリーエクスペリエンスを提供する「富士スピードウェイホテル」など様々な施設を内包しています。今回は中でもサーキットの中でキャンプができる「RECAMP 富士スピードウェイ」を体験しました。

富士スピードウェイはサーキットだけじゃない!

 毎年数多くのレースが開催される国際サーキット「富士スピードウェイ」(静岡県駿東郡小山町)。サーキットというと“一部のクルマ好き”しか楽しめないイメージですが、直近ではラグジュアリーエクスペリエンスを提供する「富士スピードウェイホテル」や、時代を象徴するレーシングカーを展示する「富士モータースポーツミュージアム」などがオープンしているほか、温浴施設や、レストランを含む複合施設「おおみかテラス(仮称)」の建設が進捗中です。

 これらは「富士モータースポーツフォレスト」プロジェクトと呼ばれ、トヨタ自動車、富士スピードウェイ、トヨタ不動産の3社によって、“モビリティとモータースポーツの魅力を知り、楽しみ、参加することで、人生をより豊かに・幸せになれる「大人の遊び場・社交場」”となることを目指し進められています。

 そんなクルマ好きだけでなく、“あらゆる人々”が楽しめるよう進化を続けている富士スピードウェイの中にあって、約1年前の2024年9月20日にオープンしたのが“キャンプ場”の「RECAMP 富士スピードウェイ」です。

サーキットの中にキャンプ場!?
サーキットの中にキャンプ場!?

RECAMP 富士スピードウェイとは?

 RECAMP 富士スピードウェイは、富士スピードウェイのレーシングコースの中でも、クルマのスピード感をダイレクトに体感できる高速コーナー「100R」の内側にあります。

 昼間はサーキットらしく、眼前を高速で駆け抜けるレーシングカーを見ながらのキャンプを楽しむことができ、一方夜は昼間とは打って変わって静けさと星空が体感できるという、ほかとは一味違ったキャンプ場に仕上がっています。

 また、通常の「オートキャンプサイト」だけでなく、レトロな雰囲気漂う「ヴィンテージトレーラーコテージ」、豪華な「トレーラーヴィラ」、ビルトインガレージ体験ができる「キャンピングガレージハウス」など、ユニークかつ多様な宿泊棟の数々を備えるのも特徴です。

 今回はそんなRECAMP 富士スピードウェイを体験することができたので、レポートします。

 RECAMP 富士スピードウェイにたどり着いてまず驚くのは、クルマが移動するすべての道が“舗装”されていることです。

 通常キャンプ場といえば、多少荒れた路面を走ることになり、キレイな「ラグジュアリーカー」や、車高の低い「カスタムカー」や「スポーツカー」などで来るのは憚られるものです。

 しかしRECAMP 富士スピードウェイでは、オートキャンプサイトの駐車スペースまでしっかりと舗装済みで、そこに至る道にも大きな段差等はないため、前述のようなクルマでも安心して来ることができる他、クルマを汚す心配もありません。

 またBBQセットやテントなどのキャンピング用品から食材に至るまで、キャンプに必要なすべての用品をレンタル・注文できるため、“手ぶら”で訪問することができ、荷室の少ない「スーパーカー」などできても問題なく楽しめます。

多彩な宿泊棟がスゴすぎる…

 担当者にキャンプ場内を案内してもらうと、すべての施設で清掃が行き届いていることに驚きます。

 もちろんまだ新しいということもありますが、芝生などの自然もしっかり管理されており、キャンプ場とは思えないほどのクリーンさが実現されています。

 また、すべての蛇口で温水が出るほか、オートキャンプサイト用にもしっかりシャワーが用意されているのも最新のキャンプ施設らしいありがたいポイント。寒い冬でも安心して楽しむことができそうです。

 ちなみに処理に困りがちな“ゴミ”もしっかり捨てていくことができます。意外とゴミを捨てられるキャンプ場というのは少なく、RECAMP 富士スピードウェイは、“クルマを汚さずに済む”という“自動車関連施設内のキャンプ場”らしい配慮がされていると言えるでしょう。

 そんな“クルマ好きにも優しい”RECAMP 富士スピードウェイですが、前述の通り、多様な宿泊棟も魅力です。

ガレージハウス風サイトまであり!
ガレージハウス風サイトまであり!

 オートキャンプサイトの次に案内してもらったのは、キャンピングガレージハウス。車好きのガレージを疑似体験できるコンセプトサイトで、ガレージ内には就寝スペースがあるほか、冷暖房、BBQガスグリル、キッチン、冷蔵庫も完備。外には焚き火もできる駐車スペースも用意され、“完璧なガレージライフ”を楽しめます。

 屋上にもテラスが用意され、100Rを駆け抜けるマシンをゆっくり眺められるようになっています。

お洒落なウッドハウス風トレーラーたち
お洒落なウッドハウス風トレーラーたち

 次に案内されたのが、ロフトスペース付・冷暖房完備のトレーラーコテージ。先のキャンピングガレージハウス同様、展望デッキが設けられ、そこからはサーキットを一望できるほか、デッキ下はクルマを停めることもできるので、雨などでクルマを濡らしたくない方にも最適です。

 トレーラーは、“走行できるトレーラー”というよりは、小さな山小屋のようなもので、木の質感を存分に味わえる仕様となっています。

 またこのトレーラーコテージとオートキャンプサイトには、ノーリードで愛犬とキャンプが楽しめる「ドッグラン一体版」も用意されており、愛犬とキャンプをしたいユーザーにとってこれ以上ないと言っても過言ではない施設も備わっているところも、RECAMP 富士スピードウェイならではの優れたポイントと言えるでしょう。

もはやアウトドアと呼んでいいのかわからない豪華なトレーラーヴィラ
もはやアウトドアと呼んでいいのかわからない豪華なトレーラーヴィラ

 次に見学したのが、もはやアウトドアと呼んでいいのかわからない豪華なトレーラーヴィラ。2台の大きなトレーラーを接合して作られたデッキ付きの巨大な部屋は、冷暖房、トイレ、シャワー、冷蔵庫、Wベッドを完備。

 デッキスペースにはハンモック、BBQガスグリル、キッチンもあり、もはやキャンプ場と言うより、もはや「豪華グランピング施設」のクオリティです。

 ガラス張りの開放感あふれる部屋にはきちんとリビングのようなスペースもあり、ワーケーションも捗りそう。値段は3万7000円/1泊からとなり、4名まで宿泊できる(ダブルベット2つ)ので、4名が集まれば、1人当たりの負担はそう多くはありません。

バルコニーのような空間にはハンモックも
室内はまるでホテルのような空間に

あのエアストリームに泊まれる貴重なサイト

 最後に案内されたのが、今回宿泊体験した「ヴィンテージトレーラーコテージ」。

 ここには、なんと“あの”世界中で愛される「エアストリーム」があります。しかもこのエアストリームは、1970年製の超ヴィンテージ車両。レトロな趣が、素晴らしい…。

 外装はかなりクラシカルな感じですが、内装は完全にフルリノベーションされており、古き良き部分は残しつつも、クリーンな最新施設になっています。

 もちろん、トレーラーヴィラ同様、冷暖房、トイレ、シャワー、冷蔵庫、ダブルベッド完備。トレーラーヴィラと比べると少し狭いですが、無骨なアルミの内装は“戦艦の中”で暮らしているようなワクワク感もあり、何にも代えがたい“思い出”になります。

 このヴィンテージトレーラーコテージは、トレーラーだけでなく、展望デッキもついており、他のサイト同様サーキットを望む事ができます。天気の良い日は富士山ビューも楽しめる、最上級のサイトです。

1970年製のヴィンテージエアストリームに泊まれる!
1970年製のヴィンテージエアストリームに泊まれる!

 値段は3万9000円/1泊から。トレーラーヴィラとほぼ同様の金額で、豪華なトレーラーヴィラにするか、趣のあるヴィンテージトレーラーコテージにするかは意見の分かれそうなところです。

 ちなみに1970年製の超ヴィンテージエアストリームは、年代物らしく…というかトレーラーらしく、誰かが動くたびにちょっとだけ揺れます。これもまた“趣”です。

 展望デッキ下のテラスでしっかりBBQも楽しんで、夜には常設の焚き火台で焚き火にあたり(炭捨てなど後片付け必要なし!)、レトロなヴィンテージトレーラーでアメリカンな気分を味わう…。最高の時間を過ごせました。

ヴィンテージトレーラーコテージの室内
宿泊者用の食材プランもある
備え付けのガスグリルも完備

●キャンプを楽しむだけじゃない!

 RECAMP 富士スピードウェイの担当者に話を聞いてみると、同施設は、レースに興味がない人にもキャンプ場として利用してもらい、サーキットの雰囲気やクルマの走行を体験することで、モータースポーツやモビリティへの関心を持ってもらうきっかけを作ることを目指しているといいます。

 現在、モータースポーツを好むクルマ好きだけでなく、ソロキャンパーなど、特にカーマニアでないアウトドアユーザーも多く来場しており、多様な客層の取り込みに成功しているといいます。今後は、そうした利用者にレースや他のイベントにも参加してもらうことが理想だと語っていました。

帰る前に本コース走行体験も!?
帰る前に本コース走行体験も!?

 RECAMP 富士スピードウェイは、クルマ好きにとっても、そうでないアウトドア好きにとっても、キレイで、楽で、自身も汚れない…最高のキャンプ場ですが、良いところはそれだけではありません。

 冒頭で記載した、「富士モータースポーツミュージアム」など見学ができる施設があるほか、富士スピードウェイで体験走行(宿泊者は1回3300円)もでき、実際のレーシングコースの走行も楽しむことができます。

 また、広大なフラットコースや滑りやすい低ミュー路などを有する「交通安全センター モビリタ」もあり、免許取り立ての人から、サーキット走行を楽しんでいる人までクルマの限界や運転の楽しさを、安全に学ぶこともできます。

 RECAMP 富士スピードウェイに宿泊して、周辺のサーキットない施設を体験すれば、“クルマを総合的に楽しむ”事ができます。この点は一度体感してほしい部分です。

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Writer: くるまのニュース編集部

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