一度は消えたホンダ「高級ミニバン」が豪華になって復活! 最新「オデッセイ」どう進化? どんなユーザーに選ばれているのか?
2021年に販売が終了したホンダ「オデッセイ」ですが、2023年には再登場しました。現行のオデッセイはどのようなモデルなのでしょうか。
ホンダ「オデッセイ」が豪華になって復活!
ミニバンとしては「低さ」と「ヒンジ式ドア採用のスポーティさ」が特徴で、一時代を築いたホンダ「オデッセイ」。
2013年には全高アップ&スライドドアを採用した5代目へと進化しましたが、生産工場の閉鎖により、2021年に生産が終了しました。
しかし、2023年に、国内のホンダ車では初となる中国生産のモデルとして日本市場に再登場しています。
現行のオデッセイはどう進化したのでしょうか。

現行の5代目オデッセイの誕生は2013年。超低床プラットフォームを大幅に刷新し、歴代初の後席ドアにスライドドアを採用し、さらに全高を150mm程度アップさせるなど、「低重心によるセダンライクな操作性」と「ミニバンならではの高い室内高」の両立を狙いました。
また、デビュー当時は2.4リッターエンジンのみでしたが、2016年にはハイブリッドモデルを追加しています。
ちなみに2016年に登場したオデッセイ ハイブリッドの価格は、356万円から405万6000円。ガソリンモデルに至っては276万円から347万6000円という良心的な価格設定でした。
そんなオデッセイは、かつてほど人気が戻っていないようですが、その理由として、高級ミニバンのカテゴリーではトヨタ「アルファード」が絶大な人気を獲得するほか、歴代のオデッセイオーナーが抱く「(いい意味で)ミニバンらしくない」という個性を失ってしまったように思われてしまったことがあるかもしれません。
しかし、5代目オデッセイは、中国では人気沸騰。日本仕様にはない豪華装備な4人乗りモデルを登場させるほど支持されています。
そして2023年に再登場したオデッセイは一部改良もおこなわれ、“5.5代目”とも呼べるモデルです。ガソリンモデルが廃止され、ハイブリッド「e:HEV」のみに集約。基本的なサイズや室内の広さは変わっていませんが、内外装で細かな変更が実施されました。
見た目上の変更点としてはフロントグリルの形状が水平基調に、内装は中級グレード以上にはレザーシートを標準装備、さらに2列目シートには4ウェイパワーシートや電動オットマンが装着されるなど豪華な装備内容となっています。
e:HEVのハイブリッドシステム自体は変わりませんが、回生ブレーキの強さを4段階から選べる「減速セレクター」や、シフト操作ではなくスイッチ方式に変更した「エレクトリックギアセレクター」が採用されました。
ホンダディーラーの販売スタッフも「『ステップワゴン』以上の高級さを求めるお客様に、オデッセイは好評をいただいております」とのこと。
ただし、ハイブリッドモデルのみということや、これまでオプションだった装備が全部搭載された状態になったことで、価格が480万円~516万円強となってしまったこともあり、今までのオーナーからの乗り換えは少ないようです。
やはり、ハイブリッドの高級ミニバンは、その高額さゆえに手が出しにくくなってしまうのかもしれません。
※ ※ ※
現行のオデッセイの出来自体は素晴らしいのですが、ベースとなった5代目の誕生からすでに12年が経過しています。
マイナーチェンジや一部改良を経たとはいえ、最新の思想に基づいた本当のニューモデルが登場するのか、注目されます。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。


















































