「キューブミニじゃん!?」 日産新型「ルークス」初公開! 「かどまる四角」デザインが堪らない! 軽初の技術採用! どんなクルマ?

快適性も抜群!? どんな特徴がある?

 そして「快適性」。後席は広々の頭上と足元に加え、さらなる座り心地のよさも手に入れました。

 具体的には座ると体圧を分散して身体を柔らかく包み込むような発想のシートを、従来モデルは前席だけだったのが新型は後席にも採用したことで移動は全員がリラックス。

 軽自動車スーパーハイトワゴンは後席の居心地も大切なポイントであり、その点は新型ルークスはさらによくなったというわけです。

 ところで、昨今は軽自動車でも先進機能の充実が話題になることもありますが、もちろん新しいルークスもぬかりなし。

 たとえばメーカーのインフォテイメントシステムは、12.3インチの大画面で先進性をアピールするだけでなく、カーナビは軽自動車ではじめてGoogle Mapを採用。

 感覚としては大画面のスマホがダッシュボードに搭載されたようなもので、最新の道路地図とリアルタイムで正確な渋滞情報を反映したルート案内を提供してくれるのがメリットです。

 加えて車両前後のカメラを合成した映像から車両全周囲をディスプレイでか確認できるアラウンドビューモニター(360度カメラ)はこれまでの真上から俯瞰アングルに加え、8つのアングルから自分で選んで状況を確認できる機能も追加。これは日産の軽自動車としてははじめてです。

 さらに軽自動車史上初の採用となる、ボンネットの下まで疑似的に透視して地面の状況を確認できる「インビジブルフードビュー」まで搭載。

 これはビックリするくらい役立つ、運転をサポートしてくれるので運転を苦手とするドライバーにぜひオススメです。

 ちなみにハードウェア的な話をすると、プラットフォームやフロアは従来型のブラッシュアップで前後席間距離(クラストップ!)だってもちろん継承。室内長が伸びているのはダッシュボードの変更による計測ポイントの変化に起因したものです。

様々な部分が「かどまる四角のデザイン」
様々な部分が「かどまる四角のデザイン」

 そんななかパッケージングにおける大きな変更点といえばルーフ前端が前方へ10cmほど伸びてフロントウインドウの傾斜が広がったことでしょう。

 これは前席頭上前方がより広くなって解放感が感じられることと、フロントクォーターウインドウ(Aピラー脇にある縦長の小さな窓)が大型化したことで斜め後方視界が良くなったのがメリットです。

 エンジンも従来モデルに積んでいたものを、フリクション低減などの改良を施して搭載。

 自然吸気とターボが選べるのは従来通りですが、従来用意されていたマイルドハイブリッドは新型では非搭載となりました。

 これはエンジンなどの進化によって「マイルドハイブリッドなしでも従来モデルと同様の燃費水準」を実現したことに加え、車両価格アップ(マイルドハイブリッドでもコストが上乗せされる)とのバランスを考えての選択です。

 グレード構成はスタンダードタイプにベーシックな「S」と助手席側の電動スライドドアなどを装着した中級グレードの「X」を用意。

 いっぽう上級タイプに位置づけられる「ハイウェイスター」は、左右両側にスライドドアを組み合わせる上級グレード「X」とターボエンジンを積む「Gターボ」を設定。

 どちらも高速道路における車線維持支援機能を搭載する「Xプロパイロット」と「Gターボ プロパイロット」も用意しています。

 駆動方式はどれもFFと4WDがあるから、選択肢は幅広いです。

 エンジンは街乗り中心なら自然吸気でもいいですが、峠道や高速道路を走ることがあるならターボエンジン、つまり「Gターボ」が筆者のオススメです。

※ ※ ※

 ところで新型ルークスを見て改めて感じたこと。

 それは2代目キューブのデザインとコンセプトがいかに秀逸なデザインだったんだなあってこと。

 新型ルークスは、そんなキューブのいいところを受け継いだ軽自動車といっていいでしょう。

 先代ルークスは強いキャラクターがなかった印象ですが、新型は「カジュアルでオシャレ」という特徴でライバルとしっかり差別化できていると思います。

 今回のフルモデルチェンジで、指名買いしたくなるクルマ感が強まりました。

 それがフルモデルチェンジで一番大きく変わったことといっていいのではないでしょうか。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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