突然の「パッシング」はどっちの意味? 「お先にどうぞ」それとも「来るな」!? 教習所で教えてくれない「謎の“ぴかぴか”しぐさ」どうすればイイ?
教習所では教えてくれないクルマのルールは色々ありますが、「パッシング」もそのひとつでしょう。統一のルールが決まっている行為でもないため、使用する際には注意が必要となります。
本来の意味は「前のクルマはどけどけ!」だった!?
時代が変わればルールやマナーは変わるもの。さらには地域が変わると、意味が逆になることもしばしばです。
クルマのルールで時代や地域によって変化が大きいのが、ヘッドライトをチカチカさせる行為、いわゆる「パッシング」の使い方でしょう。
教習所では教えてくれなかった、「謎の“ぴかぴか”しぐさ」について考えます。
![「パッシング」にはどのような意味があるのか!?[画像はイメージです]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2025/08/20240822_Headlight_Accident_Trouble_000.jpg?v=1724237535)
そもそもパッシングというのは和製英語です。
英語でヘッドライトを短時間ハイビームで点灯させる行為は「headlight flashing」と表現されます。
ではなぜパッシングという言い方が、日本では日常的に使われるようになったのでしょうか。
これは英語で追い抜きや追い越しを表す「Passing」の意味から来ており、本来の使用意図は、自車が先行車に追いついた際に「先に行きたいから道を譲ってほしい」という意思を示すためのものでした。
本来的なパッシングの使い方は、スーパーGTなどの自動車レースを観戦していると見ることができます。
どのクルマにも搭載されているパッシングの機能ですが、取り扱い説明書では、どのように記載されているのでしょうか。
メーカーごとにその表現は様々です。
トヨタ車では、ランプスイッチの欄の「ハイビームにするには」という項目でパッシングの操作方法を示しています。
しかし、レバーを引いているあいだ、ハイビームを点灯(ランプが消灯していてもハイビームが点灯します)と書かれているだけで、“パッシング”という文字はありません。
日産・ホンダ・三菱などは、ハイビームへの切り替えかたの中に「パッシングするときは~」という項目があり、操作方法が載っています。さらにマツダでは「パッシング合図」という説明書上の項目があって、パッシングのやり方が説明されていました。
ただ、各社で共通しているのは、パッシングを何のために使うのか、そのルールや意味については記載していないことです。
自動車メーカー各社も機能は付けているものの、何のために使うのかまでは言及をしていません。
道路交通法では、パッシングの使用場面や回数、目的などに関する具体的な記述はなく、パッシングを行ったことで検挙されることはほとんどありません。
しかしあおり運転のように、相手に威圧を与える形で使用された場合には、安全運転義務違反のような違反行為として取り扱われることもあるでしょう。つまり過度なパッシングは、法的にNGとなることもありそうです。



















































