トヨタの「パンダトレノ」約40年ぶり復活!? パカッと開く「リトラライト」×高性能4気筒エンジンに大注目! 熟練“匠の技術”でレストア完了した“伝説モデル”「AE86」が超凄かった
2025年7月26日・27日に愛知県国際展示場(EXPO SKY AICHI)で行われた「オートメッセ in 愛知 2025」。NTP名古屋トヨペットはフルレストアしたトヨタ「スプリンタートレノ AE86型」を展示しました。
60万km走った「AE86」が“新車同然”に蘇る
2025年7月26日・27日に愛知県国際展示場(EXPO SKY AICHI)で行われたカスタムカーショー「オートメッセ in 愛知 2025」。
NTP名古屋トヨペット(以下名古屋トヨペット)ブースではフルレストアしたトヨタ「スプリンタートレノ AE86型」が展示されていました。
一体どのようなクルマで、レストアの仕上がりはどうだったのでしょうか。
![NTP名古屋トヨペットによる「リボーンレストア」が施されたトヨタ「スプリンタートレノ(AE86型)」[オートメッセ in 愛知 2025]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/08/20250815_toyota_ae86_ntptoyopet_000.jpg?v=1755236793)
名古屋トヨペットは、愛知県を中心に営業するトヨタのディーラーです。NTPグループとしてはトヨタやレクサスのディーラーのほか、トヨタレンタリースや輸入車の販売も手掛けていますが、グループの中核がこの名古屋トヨペットです。
そんな名古屋トヨペットが2020年から始まったコロナ禍を契機に始めたのが、旧車のレストア事業です。「リボーンレストア」と名付けられたこの事業は、名古屋トヨペットが展開する「GRガレージ」4店舗で引き受けています。
会場では「トヨタスポーツ800」や「セラ」といった名車のレストアが紹介されていました。
今回ブースで展示したのは、昭和を代表するスポーツカー「スプリンタートレノ」。
兄弟車「カローラレビン」とともに、手頃なベーシックカー「スプリンター/カローラ」のスポーツモデルとして親しまれてきました。
特に、その型式から“ハチロク”の愛称で親しまれる「AE86」型は、スプリンタートレノ/カローラレビンとしては4代目のスポーツモデルで、1983年5月から1987年まで販売されました。
940kgという軽量でコンパクトなボディにハンドリングに優れるFRを採用。これに高出力・高回転型の1.6リッター直列4気筒DOHCエンジン「4A-GE型」を組み合わせたことで、スポーティな走行ができることから若者などに大ヒットしました。
また、自動車漫画「頭文字D(イニシャルD)」において、主人公の愛車として登場し、現在では日本のみならず、海外のクルマ好きにも知られている存在です。
ボディサイズは全長4205mm×全幅1625mm×全高1335mm、ホイールベースは2400mmです。スプリンタートレノのエクステリアは、フロントに装備しているリトラクタブル・ヘッドライトが印象的です。
上級モデルではホワイトとブラックの2トーンが選べ、「パンダトレノ」という愛称もつけられています。
さて、今回名古屋トヨペットがレストアを手掛けた個体は、もともとはあるオーナーさんが長年所有していたものだったそう。「豊橋55」という古いナンバープレートが時代を感じさせます。
ただし、経年で各部に劣化が広がっていたほか、60万キロというかなりの距離を走行していたそうです。
しかし、車検の更新時、「このままでは100万円以上の修理費がかかる」と判明。当初のオーナーさんは、AE86をやむなく手放したといいます。
それを名古屋トヨペットでレストアしたのが、この展示車となります。
オーナーさんから引き取った時には、外装だけでなく、ボディ構造の内部にまで錆びが発生していた状態だったため、ボディは手を付けていない所がないほど、入念な修理をしたそうです。
しかし、それだけにボディの細部に加え、エンジンの内部パーツやインテリアまで新品同然の姿に生まれ変わりました。
40年近くたまった汚れもすべて除去し、エンジンルームやホイールハウスの隅々まで、ピカピカの状態です。
AE86のレストアに要した期間は約8ヶ月。長い時間が掛かっただけに、レストアが完了した際には名古屋トヨペットのメカニックチームとしては大きな達成感があったそうです。
レストア後はさまざまなイベントに出展していたようですが、なかには「1000万円でも良いから買いたい」という人がいたほか、AE86をこよなく愛するプロレーサーの土屋圭市さんから絶賛されることまであったそうです。
オートメッセin 愛知2025の会場でもピカピカに仕上がった車体だったことから注目度は高く、リトラクタブル・ヘッドライトを動かした際には、多くの人だかりができたほどでした。
Writer: 鈴木伊玖馬
愛知県生まれ。飛行機が好きで航空博物館などを取材するうち、自動車関係の記事や取材も手がけるようになる。ホンダ「シビック Type R」のようなホットハッチが好み。
























































