トヨタ斬新「コンパクト“FR”スポーツカー」!? 「幻の名車」がオープンで復活! “丸目レトロ”デザイン&手作りエアロ採用! まさかの“6速MT”ロードスターベースの埼自大「SF-R“コンバーチブル”」とは?
「ジャパンモビリティショー」などで披露されるコンセプトカーの多くは市販化に至らないこともあります。一方「東京オートサロン2023」では、とあるトヨタのコンセプトカーを市販車で再現したモデルを披露し、大きな注目を集めました。一体どのようなクルマなのでしょうか。
幻のスポーツカー復活!?
2か月後の2025年10月、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で「ジャパンモビリティショー2025(JMS 2025)」が開催されます。
このイベントは、自動車業界の最先端技術や魅力的なコンセプトカーを披露する日本を代表するモーターショーとして、クルマ愛好家や業界関係者から大きな期待を集めています。
しかし、これらのコンセプトカーは市販化に至らないことも少なくありません。
そんななか、コンセプトカーを市販車で再現したモデルが、かつて東京オートサロンで公開され、来場者の注目を集めた例もあります。

その代表例として、トヨタが2015年の東京モーターショーで初公開した「S-FR」にインスピレーションを受けた「S-FR コンバーチブル」が、2023年の東京オートサロンで披露され、大きな話題を呼びました。
S-FR コンバーチブルは、埼玉自動車大学校のカスタムボディ科の学生たちが製作した特別な一台です。
この車両の原点は、2015年の東京モーターショーでトヨタが発表したコンセプトカー「S-FR」にあります。
S-FRは、約150万円で購入可能な軽量FR(後輪駆動)スポーツカーとして企画され、フロントミッドシップエンジンを搭載したコンパクトな設計が特徴でした。
しかし、市販化の計画は中止され、ファンの間では「幻の名車」として語り継がれています。
この魅力に心を奪われた学生たちは、S-FRのデザインを現代に再現すべく、S-FR コンバーチブルの製作に挑戦しました。
ベースには、マツダの「ロードスター(NC型)」が選ばれました。
エンジンや6速MTなどの主要パワートレインは、ロードスターのものをそのまま活用し、信頼性の高い走行性能を確保しています。
一方、外装はS-FRの特徴的なデザインを再現するため、ほぼすべてが手作業で製作されました。
特に、S-FRの象徴である丸型ヘッドライトは、3代目「ミニクーパー」のライトユニットを流用し、マイナーチェンジ後のポジションランプを組み込むことで、精緻な仕上がりを実現しています。
フロントグリルやエアロパーツも、木材で型を作り、FRP(繊維強化プラスチック)を重ねて成形するなど、丁寧な手仕事が施されています。
リアのデザインも非常に個性的です。大型のリアウイングやアンダーディフューザーを装備し、レーシングカーのような迫力を放っています。
マフラーはNCロードスターの純正品を短く加工し、専用のマフラーカッターを取り付けることで、スポーティな外観とサウンドを両立させました。
足回りには、WORK製の最新アルミホイールとBLITZ製の車高調整式サスペンションを採用し、走行性能へのこだわりも明確です。
テールランプには、ダイハツ「キャストスポーツ」のクリアレンズを使用し、S-FRのデザインに調和するよう丁寧に仕上げられています。
内装にも特別な工夫が施されています。
BRIDE製のバケットシートやMONO製のステアリングを装備し、スポーツカーらしいドライビング環境を構築しました。
幌は新品に交換されていますが、ダッシュボードやその他の内装パーツはNCロードスターのものを活用しつつ、S-FRのコンセプトに合わせた独自の雰囲気を加えています。
このように、ベース車両の特性を最大限に活かしつつ、コンセプトカーのデザインを忠実に再現する努力が随所に感じられます。
市販化されなかったスポーツカーを復活させるという挑戦は、技術的なハードルを乗り越えるだけでなく、クルマへの深い愛情がなければ成し得なかった偉業です。
2025年のジャパンモビリティショーでも、こうした情熱的なプロジェクトを掻き立て、思わず再現したくなるような、魅力溢れる新モデルが披露されることに期待が高まります。
Writer: くるまのニュース編集部
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