Luup（本社：東京都品川区）は2025年8月5日、小型の3輪ユニバーサルカー「Unimo（ユニモ）」のコンセプトモデルを発表しました。

　Luupは同車について、アイシン（本社：愛知県刈谷市）と共同開発し、デザインについてはGKダイナミックスの協力を受けているといいます。

　Luupは、地域交通を支えるために「街じゅうを『駅前化』するインフラをつくる」をミッションに掲げており、電動アシスト自転車や電動キックボードなど、運転手がいなくても一人で短距離移動の手段を確保できるマイクロモビリティのシェアサービスを提供しています。

　しかし既存のLuupの車両は、主に20代から50代までのユーザーが使用している現状があり、公共交通網を補う「地域の足」となるためには、高齢者を含むさらに幅広いユーザーが使用できるマイクロモビリティが必要とLuupは考えました。

　この問題を解決するべく、今回発表されたのがUnimoで、同車は年齢・性別を問わず、できるだけ多くのユーザーに利用されることを目指して開発されました。

　ユニバーサル車両を標榜するUnimoは、「幅広い世代が取り扱える走行時・静止時の安定性」「身体的負担が少なく移動可能」「若者から高齢者まで分け隔てなく乗りたいと思えるデザイン」「利用者に合わせて最高速度や走行補助機能をパーソナライズ可能」という特徴を備えています。

　また、「特定小型原動機付自転車」という車両区分に属するため、16歳以上であれば運転免許不要で乗車可能。

　制限速度は車道通行時20km／h（一部の歩道や路側帯の通行時は6km／h）と、安全かつ実用的な速度なので、免許を返納した高齢者など、幅広いユーザーの短距離移動手段として役割を担うことが期待されます。

　さらに、Unimoはアイシンの「リーンアシスト制御」技術を搭載しており、3輪構造ならではの安定性と2輪構造の走行能力を両立。

　車速とハンドル角などの情報に基づき、車体の傾斜角を制御することで、2輪車と同等の幅の狭い車両においても、高い走行安定性を実現します。

　また、走行状況データをリアルタイムに認識し、制御・アシストを行うことで、車両の姿勢を安定させることが可能です。

　Luupは今後の展望として、Unimoの試乗会などを実施しつつ、2026年度中を目途に複数地域で実証実験を行い、シェアリングサービスへの本格導入を検討していく方針です。

※　※　※

■Unimoの車両スペック

・ボディサイズ：全長1300mm×全幅595mm×全高1200mm
・車重：約60kg
・耐荷重：120kg
・最高速度：20km／hモード（車道走行時）、6km／hモード（一部の歩道や路側帯走行時）
・車輪サイズ：前輪12インチ、後輪10インチ