新型「中型ミニバン」公開! 全長4.7m切り「ちょうどいいサイズ」×3列シート“7人乗り”も設定! めちゃ広いラゲッジ×超・静音ユニット採用のキア新型バン「PV5」26年に発売
韓国ヒョンデの傘下となる起亜(キア)は、新世代商用EV「PV5」を公開しました。新型PV5は、2026年春に日本市場への導入も予定されています。
2026年春に韓国キアが日本初上陸! 新型バン「PV5」発売へ
韓国ヒョンデ(現代)の傘下となるキア(起亜)は2025年7月23日、新世代商用EV「PV5」を「IVEXスタジオ」(京畿道光明市)で公開しました。
新型PV5は、2026年春に日本市場への導入も予定されています。

起亜は世界進出を見据えたEVバンシリーズである「PBV(Platform Beyond Vehicle)」を開発中です。
2024年1月には、米国ラスベガスで開催された世界最大級のテクノロジー展示会「CES 2024」でコンセプトモデルが初披露されました。その後、韓国の「釜山モビリティショー」や欧州の「IAA」でも発表されています。
今回披露されたPBVの最初のモデルとなるPV5は、貨客兼用の中・小型EVバンです。
開発過程ではユーザーの声を積極的に取り入れ、韓国・欧州・北米・中東・日本の120名以上のユーザーから直接意見を収集。
ユーザーは、モビリティや物流、配送やユーティリティなど、現場に必要なリアルな要望を提案し、その提案に基づいた構造などを採用しています。
プラットフォームには現代自動車グループ(HMG)初の専用PBVプラットフォーム「E-GMP.S(Electric-Global Modular Platform for Service)」を採用。
E-GMP.Sは、バッテリーやモーター、サスペンションや車両下部構造などのシステムを標準化した「統合モジュラーアーキテクチャ(IMA)」を採用し、開発工程を簡素化しました。
そして専用のプラットフォームを使用したことから、製品仕様を自由にカスタマイズできる点も特徴です。
座席配置や荷室の形状、ドアデザインやバッテリー容量などもカスタマイズでき、ビジネスシーンからプライベートまで幅広いニーズに対応できるとされています。
ボディタイプは、2つの全長と車高、そして2つのバッテリーオプション、さらに2つのグレードが用意され、計16のバリエーションを持ちます。
この多彩なボディを実現するにあたって、「フレキシブルボディシステム」構造を採用。組み立てブロックのように車体構造やドア、テールゲート、内外装パーツをモジュール化し、ニーズに応じて製造段階で容易に構造を組み換えられるようになっています。
用意されるボディタイプは、「カーゴ(貨物)」、「パッセンジャー(乗員輸送)」の2タイプ。さらには、乗用モデルと車椅子アクセス対応モデルも展開される予定です。
カーゴ・ロングモデル(全長4695mm)はカーゴ・スタンダードモデル(全長4495mm)をベースに、プラットフォームの後方にリアオーバーハングモジュールを移動させ、ロングボディモジュールを挿入して製造されます。
ロングボディベースについては、クォーターウインドウガラスとテールゲートモジュールを入れ替えれば、簡単にパッセンジャーモデルに改造できるように設計されています。
パッセンジャーはシートレイアウトの自由度も高く、2-3-0の5人乗り、2-2-3の7人乗り、1-2-3の変則6人乗りなども展開します。
なおカーゴモデルのラゲッジ容量は、ロングで最大4.4平方メートル、ハイルーフは5.1平方メートルのスペースを確保しています。
搭載されるバッテリーは、ベーシックな43.3kWhのリン酸鉄リチウム電池、スタンダードな51.5kWhの三元系リチウムイオン電池、さらに大容量71.2kWhの三元系リチウムイオン電池を設定。
いずれのモデルともに、最大出力120kW(約163馬力)・最大トルク250Nmを発揮する電動モーターを組み合わせます。
先進運転支援システムでは、踏み間違い防止システムやウォーク・アウェイ自動ロック機能などを採用し、高い安全性と利便性を確保しました。
導入の初期段階では、パッセンジャー・ロング、カーゴスタンダード、カーゴロング、カーゴハイルーフモデルなど7種類のモデルを用意し、製造は2025年7月に開始される予定です。追加のバリエーションも順次発売されます。
日本市場では、新型PV5を2026年春に発売予定としており、「日本市場への本格的な進出が、同社のグローバルPBV戦略の要となる」としています。
なお今後、起亜は幅広いニーズに応えられるよう、2027年に「PV7」、2029年に「PV9」といった大型モデルの開発計画も発表しています。
Writer: TARA
トヨタ自動車のある愛知県在住。学生時代にクルマやバイクに魅了される。大手オイルメーカーに就職し、自らもモータースポーツに参戦開始。その後は鈴鹿サーキットで勤務しつつ、カートレースやバイクレースを経験。エンジンやサスペンション、タイヤや空力などの本格的な知識を得る。現在はプライベートでさまざまなクルマやバイクに触れながら、兼業ライターとして執筆活動に勤しむ。現在の愛車はトヨタ ヴォクシー/ホンダ N-BOX。























