暑い日が続くと、ちょっとした外出でもクルマに乗っていきたくなりますが、そんなときに悩ましいのが、「屋外に駐車したクルマの車内温度が高温になること」ではないでしょうか。

　快適な車内温度に一刻も早く下げたいものですが、素早く冷やすのにとても簡単な方法が存在するのです。

　一体どうすればいいのでしょうか。

　過去にJAF（日本自動車連盟）が実施したテストによると、真夏に外気温35度で屋外に4時間駐車したクルマの車内温度は、窓を締め切った黒いボディのクルマで57℃、白いボディのクルマも52℃まで上昇したとのこと。

　ボディカラーに関わらず、夏場のクルマの中は非常に暑くなることが数値的にもわかります。

　そんな高温になった車内の温度を下げる簡単な方法として、クルマのドアを何度か開閉させるという方法があります。

　前席・後席の窓やドアを開けて空気の通り道を作り、運転席または助手席のドアをパタパタと開け閉めすることで、開けた窓やドアから熱い空気を逃すというもの。

　アナログな方法ですが、特別な道具は不要で、それでも車内の温度を下げるのに意外と効果的です。

　この方法は、出発前に窓やドアを開けたりするので、多少の時間が必要なのですが、なかには「運転しながら車内を冷やす方法」もあります。

　こちらもJAFはテストをおこなっており、いくつかの方法を試したなかで、もっとも早く車内の温度を下げることができたのは「エアコン＋走行」でした。

　やり方は簡単です。まず、カーエアコンの設定温度をLo（最低）まで下げ、「外気導入」に切り替え、クルマのすべての窓を全開にして走り出します。こうすることで暑い空気を外へ出すことができます。

　そして、2分間走ったら窓を閉め、今度はエアコンを「内気循環」に切り替えて3分間走行。すると、車内が涼しくなるはずです。

　JAFのテストでは、開始時に55℃だった車内温度が、わずか5分で28℃まで下がったことを確認したといい、少しのあいだ暑いのを我慢するだけで、快適な車内になることがわかりました。

　注意したいのは、最初に外気導入モードにすることです。最初に内気循環モードにしてしまうと、熱い空気が車内を巡るだけでなかなか温度が下がりません。

　窓を開けつつ、外気導入モードで走行風を取り入れて空気を入れ替えることで、より早く車内温度を下げることができるのです。

　この、熱くなった車内を最速で冷やす方法について、さまざまな反響が寄せられ、「窓全開にまではしてなかったな…」「走行＋エアコンなら5分で冷えるんだ！」「今度やってみます！」など、試してみたいという声が見受けられました。

「車内にこもった熱い空気を“なる早”で排出するのが効果的です」「全窓全開がもっとも効率が良いです」など、実際にやっているという人もいました。

　また、「室温が早く冷えたとしても、体と密着している熱々シートが冷えてくれないとなかなか涼しさを感じられないんですよね」「室温は下がるだろうけどシートとかハンドルは5分じゃまだアチアチなんだよなぁ」といった悩みがある人も。

　たしかに、シートやハンドルは熱がこもってしまいますが、屋外に駐車するときに、フロントガラスを覆う「サンシェード」を使えば、多少なりとも熱さは緩和されるかもしれません。

　サンシェード自体に車内の温度上昇を防ぐ効果はそれほどなく、フロントガラスを覆っていても車内温度が50℃前後まで上がることがあります。

　ただし、サンシェードにはダッシュボードなどを直射日光から守る効果があり、ハンドルも熱くなりすぎることを防ぐことができます。

　ただし、直射日光を浴びたサンシェードは非常に熱くなっており、素手で触るとヤケドするおそれがあるので、フロントガラスから外すときは注意しましょう。