恐怖!? トヨタ「プリウス」で盗難多発! 「標準装置では防げません」 まさかの超“悪質”巧妙手口で盗まれるケースも… 対策は“単純”な「物理ロック作戦」が有効! 警戒を呼びかけ 茨城

茨城県警は公式SNSで、トヨタ「プリウス」の盗難事件が増えていると発表しました。一体何があったのでしょうか。

「現行型プリウス」オーナーは要注意!

 茨城県警は2025年6月27日、公式SNSを更新。トヨタ「プリウス」の盗難事件が増加していると発表しました。

 一体何が起こっているのでしょうか。

画像はイメージです(写真:PIXTA)
画像はイメージです(写真:PIXTA)

 現在、ほとんどの新車には盗難防止装置が標準装備され、市中には防犯カメラが設置されていることなどから、自動車の盗難(以下、自動車盗)は2000年代中頃をピークに大幅に減少しました。

 しかし、2024年の警察庁のデータでは6080件も発生しており、余談を許さない状況が続いています。

 また、窃盗団がターゲットにするクルマも、かつては犯罪に使う足として車種を問わずに被害にあっていたものが、近年は特定のモデルに絞って狙っています。

 その理由は、盗んだクルマを海外に送り、中古で販売するためです。なかでも、アジアやアフリカに輸出することがさかんで、海外にニーズが高く儲かるモデルを選り好んでいる傾向にあります。

 輸出後の販売などには反社会的勢力が関わっているとの見方もあり、そうした勢力の資金源にもなっています。

 現在よく盗まれるクルマとしては、トヨタ「ランドクルーザー」シリーズや「アルファード」、レクサス「LX」「RX」などの高級車。これらの豪華なクルマが人気の中東地域などへ秘密裏に輸出されている模様で、車名別の発生状況ではいずれもワースト10に入ります。

 また、トヨタの商用バン「ハイエース」や、三菱ふそうやいすゞ、日野などの大型トラックもアジア地域で人気のため、これらの被害も多発。さらに警戒されにくい軽トラックの盗難も多発しています。

 窃盗団は盗む前に綿密な計画を立てており、エンジン始動と駐車場からの出庫を許すと即座に偽造ナンバープレートを装着して逃走。活動拠点や輸出拠点の「ヤード」に持っていき、コンテナ詰めします。一度盗まれると、取り戻すのは困難です。

 さて、今回茨城県警が発表したのは、トヨタのハイブリッドカー プリウスの盗難事例です。6月以降、被害が多発しているといいます。

 なかでも、2023年1月に販売された5代目現行型の「60系」(型式MXWH6*/ZVW6*)で被害が増えているとのことです。

 実はプリウスも盗難ワースト車種のひとつです。東南アジアで人気なほか、ハイブリッドカーで静かなため、盗むにも盗んで別の犯罪につかうにも便利なのです。人気車で販売台数も多く、街に紛れるため、バレにくいのも特徴です。

 従来は2009年に登場した3代目の「ZVW3*」で多発していましたが、東南アジアの一部の国では輸入する中古車の年式に制限をかけている場合もあり、現行型プリウスも登場から2年が経過したことから、こうした国への輸出を目論んで盗みを働いているという見方もあります。

 茨城県警では盗難防止策として、「タイヤロック」「ステアリングロック」、「独立型の警報装置」「電子制御システム」の追加、「GPS機器等の搭載」、「ドライブレコーダーの設置」などを提案。

 また、これら「いずれかひとつ」ではなく、複合的に組み合わせることで効果を発揮するとしています。

 県警は「6月以降、60系新型プリウスの盗難が相次いでいます。標準セキュリティのみでは防げません!みんなでやろう!自動車盗対策!愛車を守るためには、見せる対策、見えない対策の複数対策!」と警鐘を鳴らしています。

※ ※ ※

 新車に盗難防止装置が備わっているからといって油断はできません。窃盗団は純正の盗難防止装置やセキュリティを熟知しており、一瞬で解除することができます。

 今回の現行型プリウスについても、県警は「標準セキュリティ(装置)では防げません」と赤字で強調しています。

 今は違法機器を用いてエンジン始動と解錠を行う、「リレーアタック」や「CANインベーダー」というものが主流で、純正装置はもはやアテになりません。

 こうした手口には、「物理的にクルマを出せないようにする」のが有効で、「ステアリングロック」や「タイヤロック」などの金属製の堅牢なロック装置などが単純かつ効果的です。

 もし解錠とエンジン始動を許しても、走って持ち去られることを防げるほか、装置が付いているだけで窃盗団に対して牽制となり、「これじゃ無理だな」と諦めさせることもできます。

 クルマを停める場所も、機械式立体駐車場などクルマを出せないところを選んだり、場内に防犯カメラやセンサーライトの設置、大通りの駐車場などにするなど、人目につく場所を選ぶのも対策になります。

 また、万が一走り去られそうになっても、エンジン始動時に特定の操作をしないと始動できない社外制御装置や、見つからない場所にGPS装置を仕込み、盗まれても追跡できるようにしておくのも有効です。

 なかには施設や店舗の駐車場で短時間留守にしただけで盗られたケースがあるほか、GPSを仕込まれ、保管場所や行動パターンを特定する悪質窃盗団もいるようです。

 そういった機器がないか、駐車場に怪しい人物やクルマが来ていないかもチェックするとよいでしょう。

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