クルマのガラスにつくギラギラ油膜、いったいどこから? 綺麗なタオルで油膜は拭き取れない?
油膜落としのポイントは最後の仕上げ!
油膜落としをする際、多くの方は油膜を落とすことに集中すると思います。つまり、ゴシゴシとフロントガラスを研磨してシリコンを落とす、ということです。もちろん、頑固な油膜を落とすにはこの作業はとても大切なことなのですが、最後の仕上げ=濡れタオルでの仕上げやから拭きが重要というのです。
最後の仕上げが重要とはどういうことでしょうか? 1976年から油膜落としの代名詞「キイロビン」を販売しているプロスタッフ社に聞いてみました。
――油膜落としの最後にカラ拭きをしますが、「綺麗なタオル」を使う以外に何か注意点はありますか?
油膜落としの仕上げに使うタオルという点では、単に洗濯をしたばかりの綺麗なタオルというだけでは十分ではありません。最近は柔軟剤を洗濯の最後に使う方が増えていると思いますが、柔軟剤=油分です。柔軟剤入りのタオルでフロントガラスを拭くとまた油分を窓にこすりつけてしまうことになります。
また、柔軟剤を別途使わなくても、洗濯用洗剤には柔軟剤入りのものもありますし、商品に記載されていなくても柔軟効果を得るために少量の油分が含まれている場合もあります。
――では、最後の仕上げにはどんなものを使えば良いでしょうか?
おすすめはキッチンペーパーです。キッチンペーパーには油分と言えるものがほとんど含まれていません。ティッシュペーパーも最近のものは柔軟効果のために油分を含んだものがあります。キッチンペーパーは食品に使うことが前提なので余計なものは入っていないのです。
また、ティッシュよりも分厚く丈夫で、濡らしても使えますから、油膜落としの最後の仕上げにも使いやすいと思います。
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油膜落としの仕上げにキッチンペーパーとは、少々驚きましたね。キッチンペーパーなら安価で入手もしやすいです。ワイパーブレードの油分を拭きとる場合は油膜落としをキッチンペーパーに染み込ませてゴム部分を数回拭けばOKとのことでした。油膜落とし効果のあるウォッシャー液や、撥水効果のあるワイパーも油膜の原因になりそうな油分をすぐに除去できるので効果的です。
なお、キッチンペーパーは家のキッチンにあるものではなく、車内専用を備えましょう。台所のキッチンペーパーは食用の油が飛んでいる可能性があります。
【了】
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。