新車172万円で「5人乗り」! スズキ「快速“コンパクトカー”」に注目! ちょうどいい5ナンバーサイズ×5速MTもある「スイフト」 生産“一時停止”で納期はどうなった?
スズキ「スイフト」の生産が一時的に停止していましたが、納期に影響はあるのでしょうか。
生産停止による影響は軽微 スイスポは影響なし
2023年12月にデビューしたスズキの主力コンパクトカー「スイフト」。2025年5月に、中国のレアアース輸出規制の影響を受け、生産を停止しているとのアナウンスがありました。
6月下旬の時点ではすでに生産が再開されているようですが、納期に影響はあるのでしょうか。6月下旬に、首都圏にあるスズキディーラーに問い合わせてみました。

スイフトは2004年に登場。若々しいスタイリッシュなデザインと、キビキビとした走行性能を持つ世界戦略車としてラインナップされ、スズキにおける中核車種という位置づけです。
現行型で4代目(国内では5代目)となったスイフトは、「エネルギッシュ×軽やか。日常の移動を遊びに変える洗練されたスマートコンパクト」をコンセプトに、歴代のデザインや走行性能をさらに高めるとともに、安全装備や利便性の高い装備を充実。
ボディサイズは全長3860mm×全幅1695mm×全高1500mm(4WDは1525mm)と、乗用車規格としてはいまや貴重になってきた小型車(5ナンバー)サイズに収まっており、最小回転半径4.8mを実現するなど、取り回しも良好です。
パワートレインは、新開発となる1.2リッター直列3気筒「Z12E型」エンジンを搭載し、最高出力は82馬力、最大トルクは108Nmで、燃費性能と走行性能の両立を実現。また、3.1馬力のモーターを持つマイルドハイブリッド車も用意されています。
駆動方式はFFと4WD、トランスミッションはCVTに加えて、マイルドハイブリッド車には5速MTモデルも追加されています。
安全性能では、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた最新の「デュアルセンサーブレーキサポートII」や、「低速時ブレーキサポート(前進・後退)」を採用するなど、充実したものとなっています。
車両本体価格(消費税込)は172万7000円から233万2000円。先代から進化を遂げながら、リーズナブルな価格帯を維持しているのもポイントです。
いっぽう、中国のレアアース輸出規制の影響により、2025年5月26日〜6月12日まで、相良四輪車体工場での生産がストップしていました。
半月ほど生産がストップしたことによる影響はあるのでしょうか。首都圏にあるスズキディーラーのスタッフに聞いてみました。
「半月ほどスイフトの生産が止まったことへの影響はゼロではありませんが、新規受注に関しては大幅な納期の遅延とはならずに済みそうです。
ただ、ご納車待ちのお客様にはご迷惑をお掛けしてしまい、心苦しく思っています。お客様によっては半月〜1ヶ月程度、遅れてしまった方もいらっしゃいます。
現在ご注文いただくと、グレードや仕様にもよりますが、1ヶ月半〜3ヶ月程度でお届けできます」
また、別のスズキディーラーでは意外な事実が分かりました。
「今回、生産が一時ストップしたのは『スイフト』の方で、『スイフトスポーツ』は通常どおりだったんです。
すでに『Final Edition』をご注文いただいたお客様のなかには心配されて『納期ずれ込みますか』とお問い合わせを何件かいただきました。
スイフトの納期は、生産停止による影響が多少なりともあったように感じております。
いま、ご注文いただくと、グレードや装備などによっても異なりますが、ご納車まで約2ヶ月〜3ヶ月といったところです」
スイフトに関しては、やはり生産停止の影響は避けられなかったようですが、いっぽうスイフトのスポーツバージョン「スイフトスポーツ」はそもそも一世代まえのモデルであり、あまり影響がなかったようです。
なお、スイフトスポーツは現行型の通常グレードの生産はすでに終了しており、現行型の最後を飾る特別仕様車「ZC33S Final Edition」のみが11月まで生産予定です。
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5ナンバーサイズの実用的な乗用車で、ガソリン車/マイルドハイブリッドが選べる点、車両本体価格が200万円前後という価格設定、納車まで長くても3ヶ月程度いった、あらゆる点において優等生なクルマといえるのがスイフトです。
これだけ魅力的かつ現実的なパッケージングを維持するのは、並大抵の企業努力では成し得ないと思われますが、「まさにスズキの良心」ともいえる存在であることは間違いないでしょう。
もし今、スイフトの新車購入を検討しているならば、販売店に最新情報を確認したほうがよさそうです。
Writer: 松村透
株式会社キズナノート代表取締役。エディター/ライター/ディレクター/プランナー。
輸入車の取扱説明書制作を経て、2006年にベストモータリング/ホットバージョン公式サイトリニューアルを担当後、2013年に独立。フリーランスを経て株式会社キズナノートを設立。現在に至る。
2016年3月〜トヨタ GAZOO愛車広場連載中。ベストカー/ベストカーWeb/WebCARTOP他、外車王SOKEN/旧車王ヒストリア編集長を兼務する。
今のスイフトデザインが・・・
ライト周りが少し、かっこ悪い感じがする先代の方が良かった?