ダイハツが新型「軽“スライドドア”ワゴン」発表! 軽の“テッパン”「カスタム」異例の「未設定」!? 新型「ムーヴ」に精悍デザインが採用された理由とは
ボディサイドのキャラクターラインに込められたそれぞれの「意味」とは
Q:大きく影響しているのがサイドのキャラクターラインとその下にある影の面ですね。
河合氏:その通りです。
この線はグリルからヘッドランプ、サイドと周り、リアコンビランプの手前で消えています。線がボディサイドを周り、結果としてクルマを長く見せるという手法を取り入れています。
そしてその下にある影の部分をきれいにまとめるのが、非常に難しかったです。
特にこのクルマは、キャラクターラインから下のボディ面に軽自動車としてはかなり抑揚をつけてあり、光る面と影の面、そして平面をつくっています。
ただそこまで抑揚をつけると、どうしても影の面が狭くなったり歪んだりで犠牲になってしまうんです。
とはいえ、ここをおろそかにしてしまうと、せっかく通したキャラクターライン全体が美しく見えないので、トータルで周りを含めて美しくまとまるようにかなり意識しました。

Q:軽自動車は室内を出来るだけ広く作るため、ドアはどうしても薄くなりがちです。そこにパワーウインドウなどの機構を入れなければいけないので、どうしてもデザインしろが少なくなってしまいますからね。
河合氏:もうひとつ、サイドシルの上に特徴を持たせています。
これは、タイヤをしっかり踏ん張って見せるために台形のデザイン(それぞれのタイヤに力が加わっていくイメージ)なのですが、影になっている部分は、フロントの黒いガーニッシュの下にある“ヒゲ”のところに繋がっているように見せているのです。リアに向けても同様です。
軽自動車は寸法に制約があるので、前、横、後ろと分けてデザインして、最終的に箱みたいな形になってしまうのが普通です。
それはそれで魅力なのですが、今回のようにスポーティに走りそうなスリークなスタイルを作ろうとすると、そぐわないんですね。
そこで前、横、後ろまで連続性を持たせるような意匠的な工夫があればどうだろうと考えた結果です。
もうひとつ、スライドドア周辺はどうしても四角くなってしまいます。
そこで、それ以外のところでいかになだらかな意匠にしていくかがキーとなりました。
重量的にはちょっと重くなってしまったのですが、ルーフを「ムーヴキャンバス」(先行して登場したスライドドア付きの軽ハイトワゴン車)などと比べ、ちょっとだけ平らにしました。
ダイハツのクルマの多くは、剛性を保つために比較的丸くしているんですが、このクルマはすっきりとしたルーフを作るためにちょっとだけ板厚をアップさせて、少しでも伸びやかな印象に出来ればとトライしました。

































































































