なぜ「高齢者の“暴走”事故」発生する!? 「年齢に上限必要」「新たな試験導入を」の声も! 発生しやすい「傾向」と未然に防ぐ「対策」とは? 元警察官が解説

警察庁の統計によると75歳以上の高齢運転者による死亡事故は近年増加傾向にあり、免許保有者あたりでは75歳未満の運転者の約2倍も発生するなど、事故防止対策は急務といえます。高齢者ドライバーが特に注意すべき点について、元警察官が解説します。

夕暮れの時間帯は特に注意が必要

 とはいえ、運転者本人の心がけだけでは事故を防止することはできません。

 衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時の急発進抑制装置など、安全運転を支援する機能を搭載した「サポートカー」(サポカー)の利用を検討することも重要です。

視界が徐々に悪くなる「薄暮」の運転は事故も多く、高齢者のみならず特に注意が必要な時間帯です[イメージPhoto:PIXTA]
視界が徐々に悪くなる「薄暮」の運転は事故も多く、高齢者のみならず特に注意が必要な時間帯です[イメージPhoto:PIXTA]

 さらに高齢運転者は「薄暮時間帯の運転」にも注意が必要です。

 薄暮時間帯とは日の入り時刻の前後1時間のことをいい、一般的に17時~19時頃を指します。

 薄暮時間帯は周囲の視界が徐々に悪くなるため、クルマや自転車、歩行者などの発見がお互いに遅れて事故につながる危険性があります。

 特に高齢者は加齢によって夜間視力が低下するほか、明るい場所から暗い場所に移動した際に目が慣れて見えるようになる「暗順応」にも時間がかかります。

 加えて、白内障や緑内障など目の病気によって周囲が見えづらくなるケースもあることから、薄暮時には早めにライトを点灯する、夕方~夜間の運転を控えるといった対策を講じるべきといえるでしょう。

 高齢運転者による重大事故に関してはインターネット上で「やはり免許の上限年齢を設けるべきだと思う」「70才以上のドライバーには、踏み間違いのリスクがわかる試験を導入して欲しいですね」「クルマがないと生活できない地方も多いから難しい問題」など、さまざまな声が寄せられています。

 また事故を防止する具体的な対策として「私の住んでいる自治体は65歳以上の人は申請するとタクシー無料券がもらえます。全国でこの政策が進むことを望みます」「後付けでクルマに安全支援機能を付けてはどうか」「自動運転を普及させるべき」といった意見が聞かれました。

※ ※ ※

 高齢になると、若い世代と比べて運転時の状況判断能力や認知機能などが低下し、結果として重大事故につながるおそれがあります。

 高齢者による事故防止対策の一つとして運転免許の返納が挙げられますが、その効果は限定的であり、今後も社会全体で対策を考えていくことが重要です。

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