マツダが苦戦中のセダン市場になぜ力を入れるのか 新型「アテンザ」は成功者の証に

新型「アテンザ」はどこが変わった?

 今回の大幅改良では、フロントマスクを新型「CX-5」や「CX-8」と同様のデザインに変更。セダンのリアエンドパネルとガーニッシュも変更し、マツダ最高のエレガンスを追求したデザインとしています。また、アルミホイールは全て新デザインへと変更され、人気のソウルレッドプレミアムメタリックを新色のソウルレッドクリスタルメタリックに差し替えがなされています。

小笠原伯爵邸で国内初披露されたマツダ 新型「アテンザ」

 内装は特に変更が加えられ、インストルメントパネルとドアトリムのデザインを大幅に変更。シートデザインも一新し、車内に乗るとまるで新型車?と見まがうばかりです。上級グレードの「Lパッケージ」では、ナッパレザーシートや本杢パネル、東レのスエード調人工皮革であるウルトラスエードヌーを採用し、より高級感のある内装に仕上がりました。

 前述のサスペンションシステムの一新はもちろん、それに合わせた新開発タイヤを採用したほか、次世代車両構造技術の考え方に基づき、ボディ剛性も大幅に向上しています。

 搭載されるエンジンは排気量こそ従来と同じ2リッターガソリン、2.5リッターガソリン、2.2リッターディーゼルの3種類ですが、すべてに改良が施され、特に2.5リッターガソリンエンジンには気筒休止技術が追加され、日常域での扱いやすさと実用燃費の向上に貢献しています。

 他にも衝突被害軽減ブレーキの「アドバンストSCBS」は夜間における歩行者認識精度が向上したり、レーダークルーズコントロールを全車速対応型に進化させたりと、マツダのフラッグシップモデルにふさわしい大小さまざまな改良が施されている新型「アテンザ」。

 同クラスの国産車ではすっかり少なくなってしまったワゴンボディも用意されていたり、6速マニュアルが用意されていたり(2.2ディーゼルのみ)と、マツダらしさが色濃く残っているのも魅力のひとつと言えるでしょう。

【了】

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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