スバルの斬新「“4人乗り”クーペ」がスゴかった! 400馬力の「水平対向6気筒ツインターボ」搭載! 観音開きドア×ユニーク顔の「B11S」スイスで公開されたモデルとは?
2003年の「ジュネーブモーターショー」でスバルは「B11S」というコンセプトカーを披露しました。一体どのようなモデルなのでしょうか。
斬新「“4人乗り”クーペ」がスゴかった!
クルマ好きのあいだで話題になりながらも、結局は市販化されずに終わった斬新なコンセプトカーは数多く存在します。
そのなかでも、ひときわ先進的で異彩を放っていたモデルが、2003年にスバルが発表したコンセプトカー「B11S」です。
一体どのようなクルマなのでしょうか。

B11Sは2003年3月にスイスで開催された「ジュネーブモーターショー」で披露されたコンセプトカー。
スバルのコア技術である水平対向エンジンやシンメトリカルAWDを搭載するB11Sは、デザイン改革を具現化し、世界に通用する魅力的なデザインを目指して設計されました。
開発にあたっては、当時のデザイン部長が指揮を取り、社長もコンセプトの企画に携わったそうです。また、コンセプトカーの製作はスペインのデザイン会社が担当しました。
B11Sの外観は欧州車のような美しいシルエットや個性的なフロントマスクが目を引きます。
なかでも逆三角型のフロントグリルは飛行機の主翼にも似た形状で、広がりを感じられるデザイン。スバルはもともと1917年設立の「中島飛行機」という航空機メーカーをルーツとする企業で、同社のアイデンティティが色濃く反映されています。
こうしたデザイン要素のうち一部は、B11Sの登場後に販売されるスバル車にも受け継がれていきました。
ボディサイズは現行型「BRZ」の車格をはるかに上回る全長4785mm×全幅1935mm×全高1370mm、ホイールベースは2800mm。大人4人が座っても快適そうな、ゆとりのあるサイズ感です。
サイドドアには斬新な観音開きタイプを採用。ピラー(柱)がないため車内がより広く感じられるとともに、後部座席へスムーズに乗り降りできるよう設計されています。
B11Sはサイドドアハンドルが一般的な市販車とは異なる目立たない形状で、クルマ全体の印象をシンプルかつ魅力的にしています。
ボディカラーはホワイトパールなのに対し、インテリアはスバルらしいブルーのカラーで統一されています。内装の詳細を確認することはできませんが、公式の発表によれば、日本の伝統的な室内装飾を想起させる繊細な作り込みであると説明されています。
また、天井にはスモークガラスによるグラスルーフを採用しており、もし市販化されていたら開放感のあるドライブを堪能できそうです。
トランスミッションは5速AT、駆動方式はスバル伝統の「シンメトリカルAWD」を採用。駆動力の配分はフロント35%、リア65%を基本としつつ、道路状況に応じて適切に駆動力を配分する自動制御システムを搭載しています。
B11Sの3リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンは、最高出力400PS、最大トルク56.1kg-mを開発目標としていました。
スペックは当時のスバル車と比べると圧倒的であり、もし市販化されれば低中速域から強烈な加速を楽しめることでしょう。
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