トヨタ「新カローラクロス」発表! 2リッターで「“高性能”4WD」&「驚きの新機能」設定!? 276万円から買える「コンパクトSUV」改良モデルの「進化」とは

機能面でも変化アリ! 気になる販売価格は?

 この他に改良点である新機能についてもみていきましょう。

トヨタ新型「カローラクロス」
トヨタ新型「カローラクロス」

 メカニズムでは、四駆機能を強化するトヨタ初の「SNOW EXTRAモード」と、国内初の「シグナルロードプロジェクション」の設定があります。

 まずSNOW EXTRAモードは、ハイブリッド4WD「E-Four」車のドライブモードセレクトに新たに追加されたモードで、発進時や旋回時、スリップ時など限定的に4WDとなる駆動をフルタイム4WD化するもの。雪上走行時に強い威力を発揮し、4WD車の走りの良さが体感できます。

 路面に表示するウィンカーと話題となった「シグナルロードプロジェクション」は、フロントウインカーと同期し、路面へ矢印形状を描画するもの。見通しの悪い交差点などで、歩行者などがいち早く車両の存在や動きを知らせることが期待される新たな安全機能です。GRスポーツとZグレードにのみ標準化されています。

 快適機能では、コネクテッドナビ対応のディスプレオーディオプラスをGRスポーツとZに標準装備。フロントシートのベンチレーション機能はZで標準化するなど、装備の充実化を図りました。

 さらにメーカーオプションでは、アダクティブハイビームシステムをZとGRスポーツに設定。床下透過表示機能を持つ「パノラミックビューモニター」をGRスポーツ、Z、Sの各グレードに新採用しています。

 なおGRスポーツでは、内外装の専用仕様に加え、先出のとおり専用の足回りとボディの強化パーツの追加を実施。パワートレインは、2リッターハイブリッドシステムを搭載した4WD「E-Four」車のみとなります。

 最後に新型の仕様と価格ですが、標準車がG、S、Zの3タイプで、それぞれに前輪駆動車と4WD車「E-Four」が用意。

 販売価格(消費税込み)は276万円~368万9000円。新設定のGRスポーツでは389万5000円となります。

 ガソリン車の廃止で実質的なエントリー価格は上昇していますが、驚くべきことに新たなハイブリッドのエントリーグレードGとSは同等価格を維持。

 最上位のZのみ価格が上昇していますが、装備の向上もはかられているため、価格の維持を意識したといえそうです。

 ただ結果的に、コスパが良かったガソリン車という選択がなくなったことは、ガソリン車派には残念ですし、予算の上昇で、購入を断念する人も現れるかもしれません。

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Writer: 大音安弘(自動車ライター)

1980年生まれ。埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ。その後、フリーランスになり、現在は自動車雑誌やウェブを中心に活動中。主な活動媒体に『ナビカーズ』『オートカーデジタル』『オープナーズ』『日経トレンディネット』など。歴代の愛車は全てMT車という大のMT好き。

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