軽はやっぱり不安? 普通車と比べると軽自動車の安全性は劣るのか
今の軽自動車は小型車に匹敵する安全性能を備えた
ただし軽自動車の安全性は、車種による違いも大きいです。N-BOXの乗員保護性能は、総合評価が前述の88.8点でしたが、70点前後の車種もあります。共通化されたボディサイズと違って、すべての軽自動車が同程度の安全性を備えているわけではありません。
緊急自動ブレーキを作動できる安全装備も同様です。時速30kmを上限に、車両だけを検知する車種もあります。小型/普通車にも当てはまる話ですが、衝突安全性や安全装備は、車種によって差があるので、自動車アセスメントなどを参考に安全な車種を選びましょう。
結論をいえば、今の軽自動車は小型車に匹敵する安全性能を備えているといえますが、それは安全性能が優れた車種であることが条件です。今の軽自動車は背の高い車種が売れ筋で、全高を1600mm以上に設定した車種が軽乗用車全体の75%を占めます。価格も高く、売れ筋車種の価格帯は140~170万円に達します。多額の出費を有効に活用するためにも、安全性能を良く調べて買いましょう。
【了】
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。