2025年5月23日、トヨタはコンパクトSUV「カローラクロス」のマイナーチェンジモデルを発表しました。

　この改良では、パワートレインの刷新、安全装備の標準化、新グレード「GR SPORT」の追加など、多岐にわたる変更が施されています。

　そんな、カローラクロスの中で最も高価なモデルはどのようなクルマなのでしょうか。

　カローラクロスは、トヨタのグローバル戦略車「カローラ」シリーズの一翼を担うコンパクトSUVとして、2020年にタイで初登場し、2021年に日本市場へ導入されました。

　広々とした室内空間と日常使いに適した高い利便性で、多くのユーザーから支持を集めています。

　今回のマイナーチェンジでは、大きく3つの変更が加えられました。

　まず、内外装の刷新が行われ、エクステリアには最新デザインのフロントグリルやランプを採用し、スマートで洗練された印象に仕上げました。

　インテリアでは、シフトノブやシフトパネルのデザインを一新し、ドアの解錠・施錠や開閉時に室内照明が自動点灯・消灯する「イルミネーテッドエントリーシステム」を導入することで、心地よい室内空間を演出します。

　次に、安全装備が強化され、国内初となる「シグナルロードプロジェクション」を採用。

　フロントターンランプと連動して路面に進行方向を示す矢印を投影し、車両の早期認知を促進することで安全性が向上しました。

　さらに、従来の1.8リッターガソリン車を廃止し、全グレードをハイブリッド車に統一。

　カーボンニュートラル達成に向けた電動化を推進するトヨタの姿勢が反映されています。

　グレードは「G」「S」「Z」、そして新設の「GR SPORT」の4種類に整理され、G、S、Zは2WDとE-Four（4WD）の選択が可能ですが、GR SPORTはE-Fourのみの設定です。

　そんなカローラクロスの中で最も高価なモデルは、GR SPORTグレードです。

　このモデルは、TOYOTA GAZOO Racingの「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」の知見を活かし、ボディ剛性の強化や足回りの専用チューニングが施されています。

　専用設計の2.0リッターエンジン「M20A-FXS」を搭載したハイブリッドシステムを採用し、最高出力152ps、最大トルク188Nmを発揮。

　WLTCモードで23.3km／Lの優れた燃費性能を実現しました。

　さらに、GR SPORT専用の「SPORTモード」を含むドライブモードセレクトを搭載し、状況に応じた走りを楽しめます。

　ボディサイズは全長4460mm×全幅1825mm×全高1600mmで、他のグレードより全長が5mm長く、全高が20mm低いのがポイントです。

　外観は専用のフロントバンパーとラジエーターグリルを採用し、スポーティな印象を強調。

　赤と黒で彩られたGRエンブレムや、切削加工が施された19インチアルミホイールが特徴です。

　内装には、他のグレードと同じく2列シート5人乗りのレイアウトを用いつつ、スエード調素材「ブランノーブ」を使用した専用スポーツシートを採用。

　グレーのステッチやGRロゴを随所にあしらうことで、上質感と走りの期待感を両立させました。

　専用アルミペダル、スモークシルバーメタリックの加飾、専用スマートキーなど、GR SPORTならではの特別な装備が揃っており、走る楽しさをさらに高めます。

　なお、GR SPORTの価格は389万5000円（消費税込）で、カローラクロスの中で最も高額です。

　発売は2025年8月4日を予定しており、スポーティなデザイン、本格的な走行性能、最新の安全装備が融合した特別なモデルとして注目されています。