クルマを所有していると自動車税または軽自動車税の支払いが必要になりますが、これは排気量に応じて課税される税金で、一般的には毎年5月になると支払通知書が届きます。

　そんな自動車税は、送付された支払通知書を金融機関の窓口やコンビニに持ち込んで、現金で支払うものだと思っている人も多いのではないでしょうか。

　支払通知書を支払うために金融機関やコンビニに出向いたり、現金を用意したりしなければならないため、時間や手間がかかり不便なうえ、支払いは現金に限られ、ポイントカードなどにもポイントが付かないというイメージを持っている人もいるかもしれません。

　実は、近年では「クレジットカード決済」だけでなく「スマホ決済」など、さまざまな決済方法が選べるようになっています。

　たとえば東京都では、これまで窓口での支払い以外では、「ペイジー」での納付とダイレクト納付による口座振替に限られていましたが、令和5年4月1日からスマートフォン決済アプリやクレジットカードでの納付が可能になりました。

　自動車税は、地方税共同機構が運営する地方税共通納税システムを利用して納付することができ、このシステムを利用すれば自宅やオフィスから、地方税の納付手続きを電子的に行うことが可能です。

　ただし領収証が発行されないため、納税証明書や領収書が必要な場合は金融機関などの窓口で支払うことが必要です。

　共通納税システムは、支払通知書に「eL」のマークが記載されており、QRコードの付近に「eL-QR」と記載されているものが対象です。

　支払通知書に記載されているQRコードを読み取ることで、クレジットカード決済や、「PayPay」「楽天ペイ」をはじめとしたさまざまなQRコード決済が利用できます。

　ただし、支払方法によっては手数料がかかり、窓口で現金支払いするよりも負担が増える可能性があるため注意が必要です。

　たとえばクレジットカード支払いの場合、納付する税金の額によって異なりますが、1万円までなら40円、3万1円〜4万円であれば288円の手数料がかかります。

　クレジットカードによっては利用額に応じてポイントが付与されるものもありますが、還元率が低い場合は手数料のほうが高くなってしまう可能性もあるため、ポイント還元率によっては損になってしまうかもしれません。

　一方で、スマートフォン決済では手数料が無料のものも多く、決済アプリによってはポイントが付与される場合があります。

　かつては「楽天ペイ」を利用した場合、事前に楽天カードを利用して楽天キャッシュをチャージしておくことで、0.5％分のポイントが付与されていました。この制度は2024年6月に廃止となっています。

　コンビニ大手のファミリーマートが運営する「ファミペイ」のアプリを利用して支払うことで、1件ごとにファミペイボーナス10円相当がたまるほか、ファミマTカードからファミペイにチャージをした際に200円につき1ポイントのファミマポイントが加算されます。

　ほかにも、NTT docomoが運営する「d払い」は、請求書払いを行う場合に「10000円以上支払いで、抽選で最大10000ポイントもらえる」という期間限定キャンペーンが、毎年、自動車税支払いの時期に行われており、2025年も実施中です。抽選で外れた人と10000円未満支払いの人にも、総額1000万ポイントを全員で山分けとなります。

　このほかにもモバイル決済によってポイントがたまる制度やキャンペーンが行われているので、各自調べてみてください。