車のヘッドライトなぜ「黄ばむ」!? 放っておくのはNG! 「車検に落ちる」可能性も? ライトカバーが「くすむ」理由とは
街中を走行していると、ヘッドライトが劣化したように黄ばんでいるクルマを見かけることがあります。ヘッドライトが黄ばむ原因と解消法についてご紹介します。
ライトが黄ばむことでさまざまな「悪影響」が!
少し古いクルマで、ヘッドライト部分が黄ばんでいたり、くすんでいたりするクルマをみかけることがあります。
ヘッドライトはなぜ黄ばんでしまうのでしょうか。解消法はあるのでしょうか。
![気になる…! クルマの「ヘッドライト」に「くすみ」や「黄ばみ」[画像はイメージです]](https://kuruma-news.jp/wp-content/uploads/2026/04/20250423_Accident_Trouble_AdobeStock_501193424_0002.jpg?v=1745387659)
1980年代以前のクルマにはガラスが使われていたヘッドライトカバーですが、現在はその多くがポリカーボネート樹脂に代わっています。
ガラス製と比べて高い耐衝撃性(割れにくい)のほか、軽くて加工がしやすく複雑なデザインが可能といったメリットがあり、1980年代以降、一気に普及しました。
しかしながら、ポリカーボネート樹脂には、日光に含まれる紫外線を長期間浴び続けると経年劣化し、表面に黄ばみが発生するという弱点があります。
そうなることを避けるため、紫外線を防ぐコーティングが施されてはいるのですが、屋外駐車で浴びた酸性雨や走行中の飛び石などによってそのコーティングが剥がれてしまうと、その部分に紫外線が当たり続け、徐々に黄ばみが発生してしまうのです。
黄ばみが発生するまで放置したヘッドライドカバーは、通常の洗車では洗い落とすことは難しく、専用のコンパウンドや専用薬剤を使わないときれいに落とすことはできません。
見栄えも悪く、定期的なメンテナンスが行われていないクルマということの証拠にもなってしまいます。
もっとも影響を受けるのが、視認性の低下です。
黄ばんだヘッドライトカバーでは光量が不足してしまうため、夜間や悪天候時の視認性が悪化してしまうのです。
また、車検にも落ちる可能性が高いです。
車検におけるヘッドライト検査について、これまではロービームで基準不適合の場合にハイビームでの計測を行う暫定処置を行っていましたが、2024年8月からロービーム計測のみでの審査方法に移行しています(ただし一部地域では、2026年7月末までの暫定の延期措置も実施)。
この移行によって車検に通らない事例が増える可能性があるとし、国土交通省では適切な整備と調整をするよう呼びかけています。
なおその原因としては、レンズ面のくもりや内部リフレクターの劣化、前照灯ユニットと相性の悪いバルブへ交換したケースなどが挙げられます。
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ヘッドライトカバーの黄ばみに関しては、メラミンスポンジを使って黄ばみを削り落とすなどの方法がネット上で紹介されていますが、力の入れ方が難しく、かえって白っぽくくすんでしまうということもあるようです。
またこれは、表面の黄ばみを削りとるだけなので、再発する可能性も高いです。
ヘッドライトカバーの黄ばみをとる際は、専用の黄ばみとりクリーナーに加えて、専用のコーティング剤も処置をすることが望ましいです。
気候のいいこれからの季節は、遅い時間までクルマでお出かけする機会も増えると思います。
特に屋外駐車場にクルマを停めている場合は、いま一度ヘッドライトの黄ばみがないかチェックしておきましょう。
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