銀座ビル街を駆け抜けた“無料高速”「KK線」 正式廃止後はどんな姿に? ど迫力「新幹線ビュー」&「繁華街一望」の“スペシャルスポット”に! ウォーキングで見えた姿は?

KK線の“廃道跡”はまさに絶景?

 今後、残された高架は歩行者中心の“回廊”のような公共空間「Tokyo Sky Corridor」として再生され、人とみどりの共存、地域の価値や魅力を高める“憩いの場”として生まれ変わります。

 道路幅の広い区間では、歩行者が歩ける空間だけでなく、広場の設置や街を眺められるビュースポットの設置なども予定され、銀座の新たな観光ポイントとなることが期待されています。

 今回、その第一歩となるイベント「Roof Park Fes & Walk」が4月18日から19日にかけて開催。ゲストによるトークセッションやマラソン、クラシックカーパレードや展示のほか、キッチンカーの出展や農産物の販売も行われました。

 また、正式に廃止後初めて本線を歩くことができ、新橋入口から西銀座出口まで、KK線があった風景を楽しむことができました。

新たに「トレインスポット」となった土橋カーブ
新たに「トレインスポット」となった土橋カーブ

 土曜日の午前中で、かつ参加費用がかかるものでしたが、当日は一般参加者が非常に多くにぎわいを見せており、特に親子連れで訪れる人の姿も多くみられます。

 改めてKK線を歩くと、首都高とは違って塀が低く、街を眺めるにはぴったりです。新橋から歩いて最初の「土橋カーブ」では、JRの高架にぐっと近づき、特に東海道新幹線とは10m程度の近さです。

 参加者の多くはこの地点で一度足を止め、行き交う新幹線の勇姿を嗜むとともに、列車に向かって手を振る子どももいます。時折、新幹線の運転士もこれに応える形で警笛を鳴らすなど、あたかも「トレインスポット」といった体をなしています。

数寄屋橋交差点
数寄屋橋交差点

 山下橋から有楽橋にかけては2つのカーブからなるS字の線形で、JRからは遠ざかりますが、数寄屋橋交差点から銀座4丁目など、晴海通りの銀座を代表する風景をまじまじと眺められます。

 特に、数寄屋橋交差点を上から望めるとあって、参加者は記念に自撮りなどを行っている人も多くいました。

思い思いの絵が描かれたKK線の元・本線
思い思いの絵が描かれたKK線の元・本線

 このエリアはコンテンツエリアと称し、日産「スカイライン(ケンメリ)」やスバル「360」、いすゞ「ベレット」などのクラシックカーのほか、黄色く塗られたトヨタの四輪駆動車「ランドクルーザープラド」を用いた東京高速道路の道路管理車両なども展示されています。

 すでに本線管理の第一線を退いた東京高速道路の道路管理車両を表に、東海道新幹線が変わらず後ろを走行する様子は、まさにKK線が正式廃止されたことを物語る風景といえるでしょう。

 丸の内橋から有楽橋までのストレートは、八重洲線と接続する西銀座JCTもあり、ここで京橋JCTを経て都心環状線の江戸橋JCTに向かうか、一ツ橋JCTに向かうかの分かれ道です。

 イベントでは当然通行車両の姿はなく、路面には「北池袋」「上野」の案内標示が残されたままです。たった2週間前まで道しるべとして機能していたこの標示は、今しか見れない貴重な「高速道路跡」として写真に収める人もいくつか見られました。

 このあたりは飲食ブースの出展のほか、パフォーマーによる実演や次世代モビリティの体験、さらには道路にらくがきをして楽しめる企画も用意され、子どもたちは思い思いの絵を描いて遊んでいました。

 そして、西銀座JCTの先、西銀座入口がウォーキングの終点です。

※ ※ ※

 銀座アクセスの第一選択ルートとして使っていたタクシードライバーや、ドライブスポットとして慣れ親しんでいたドライブ好きから廃止を惜しむ声が寄せられたKK線。60年近くに渡って都心ネットワークの役割を担ってきました。

 新たに生まれ変われば、クルマで通過すると数分だったこの2kmが、東京の風景をじっくり味わえる観光スポットへと変化します。

 多数の参加者でにぎわいを見せた「都心の廃道」が、今後どのような形で親しまれるか、期待が止まりません。

【画像】「えっ…」 これがKK線「閉鎖の瞬間」です!(30枚以上)

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Writer: くるまのニュース編集部

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