新車当時「約90万円」! ラリーの魂宿る「スバルの軽トラ」がスゴかった! “真っ青ボディ”がめちゃスポーティ! 商用車らしくない「サンバー WRブルーリミテッド」とは?

スバル「サンバー」は、現在はダイハツからOEM供給を受ける軽商用車ですが、かつては自社生産されていました。そんなスバル製サンバーに、誕生50周年を記念した特別仕様車が存在しました。

スバルを象徴する「WRブルー」で彩られた特別な「サンバー」

「サンバー」はスバルが1961年から販売している軽商用車です。軽トラックの「サンバートラック」と軽バンの「サンバーバン」の2タイプが存在します。
 
 このサンバーは、2009年まではスバルが自社で開発したモデルを販売していましたが、2012年をもって軽自動車の生産を終了。2012年以降はダイハツのOEM供給を受けて販売しています。

スポーティな「サンバートラック WRブルーリミテッド」
スポーティな「サンバートラック WRブルーリミテッド」

 そんなサンバーでは、最後の自社生産モデルとなった6代目に、誕生から50年を記念した特別仕様車が設定されました。

 それが、2011年7月に発売された「WR BLUE LIMITED(ダブルアールブルーリミテッド、以下WRブルーリミテッド)」です。

 このWRブルーリミテッドは、トラックは「TC」、バンは「ディアス」というモデルがベースになっており、どちらもボディーカラーに「WRブルー・マイカ」という特別色を採用したのが最大の特徴です。

 WRブルー・マイカとは、スバルが2008年まで参戦していたWRCで“映える色”として開発されたもの。そのため「WRブルー」とも呼ばれています。

 約14年間にわたって使用されたこともあり、「スバルのラリーカーといえばこの色」といえる非常に印象深いカラーリングです。

 特別なカラーリングのほかにも、WRブルーリミテッドは充実した装備も魅力となっており、例えば、トラック・バン共通では、2トーンカラーのフロントバンパーを備えました。

 また、トラックにはクロムメッキのホイールナットやターンレンズを追加し、バンはハイマウントストップランプ付ルーフスポイラーのほか、マフラーカッターを装備し、商用車らしからぬスポーティな仕立てとなっています。

 室内では、シートにイエローステッチを施した専用ブラックモデルに変更するなど、通常モデルとは一線を画す豪華かつ個性的なカスタムが行われました。

 グレードはトラックとバンともに2WD(5速MTと3速AT)、セレクティブ4WD(5速MT)、ビスカス式フルタイム4WD(3速AT)を用意。

 価格はトラックが89万9000円から111万8450円、バンは117万9000円から140万8950円でした。

 販売台数はトラック、バン合計で限定1000台。内訳は発表されていませんが、いずれにしても数が限られていた特別モデルということで、注目を集めました。

※ ※ ※

 WRブルー・マイカという、スバルにとっても特別なカラーで彩られたWRブルーリミテッドは、台数限定ということもあり現在ではなかなか手に入らない貴重なモデルとなっています。

 中古市場でも新車販売価格以上の値段になっており、程度の良い車両を手にするには相応の出費を覚悟しないといけないようです。

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Writer: 大西トタン@dcp

(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。

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