ドゥカティ、西海岸のテイストを纏ったオシャレな1台「MACH 2.0」登場

優しい振動で包み込んでくれ、疲れを感じたライダーの癒しにも

 では、実際に乗るとどんなフィーリングなのか? ここからはその印象をお届けしましょう。

心地よいエンジンを搭載しているMACH 2.0

 まず好感度が高いのが、車体が細身でシート高も低いところです。カラーリングの影響もあってまったく威圧感がなく、まるで自転車のように…とまでは言いませんが、とにかく気軽です。

 そのイメージ同様、レバーやペダル類の操作性も軽く、走り出す時も走り出してからも小難しい技術は必要なし。鼻歌まじりでスイスイ乗れるという意味では、自転車感覚というのもあながち大げさではありません。

 なによりエンジンの心地よさがすばらしく、急にドカンとパワーが出て、激しい音や振動で周囲を威嚇しないところもいいです。シンプルで穏やかなキャラクターの空冷2気筒エンジンは803ccとなかなかの排気量ですが、ゆっくりトコトコ走らせても機嫌をそこねることなく、優しい鼓動感で体を包み込んでくれます。

 186kgの車重に対するパワーは73psで不足なし…というか、街中やワインディングはもちろん、高速道路を巡航する時もこれ以上のパワーが必要な場面はそうないでしょう。

 ハンドリングも穏やかさのお手本のような仕上がりです。フロントホイールの径はリアよりも1インチ大きいため、車体はパターン、パターンとややゆっくりと旋回します。決して急かされたりしない一方、ほどよくコンパクトなライディングポジションのおかげで、その気になったらペースも上げられるスポーツ性が頼もしい限りです。なんにでも使えるこうした懐の深さがMACH 2.0の、もしくはスクランブラー・シリーズの真骨頂と言えるでしょう。

 ビギナーライダーの最初の1台としても、リターンライダーが手にする久しぶりにバイクとしても、大排気量モデルに疲れを感じ始めたライダーの癒しとしてもおすすめです。

【了】

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