青信号に気づかぬ車に「プップー!」道路交通法違反ってホント!?「本当に鳴らすべきタイミング」とは クラクション「鳴らさなくて違反」にも注意!?

それ以外の用途で「クラクションを鳴らす」とどうなる?

 しかし、これ以外の用途でクラクションを鳴らすことはよくあるでしょう。

画像はイメージ(画像:写真AC)。
画像はイメージ(画像:写真AC)。

 たとえば、信号が青に変わったのに前のクルマが発進しないときに、気づかせるために鳴らす「催促クラクション」。

 あるいは道を譲ってもらったときなどにお礼代わりに鳴らす「サンキュークラクション」など、気軽に使っているかもしれません。

 しかしクラクションに関して、先述の第52条のほか、道路交通法第54条の2では次のように定められています。

「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない」

 これに基づいて「本来鳴らす必要のないシーンで鳴らした」となった場合、「警音器使用制限違反」に該当して反則金3000円が科せられる場合があります(違反点数はなし)。

 では、第54条のただし書きにある「危険を防止するためやむを得ないとき」というのは、どのような状況なのでしょうか。

 例えば追い越しの際、前方のクルマが自分のクルマに気付かず、急な進路変更をしようとし、衝突のおそれがある場合などにクラクションを鳴らすのは、危険を知らせる行為に該当する可能性があります。

 一方で、無理やり割り込んできたクルマに対する抗議としてや、走行スピードが遅いクルマへの威嚇といった理由でクラクションを鳴らすのは「危険を防止するためやむを得ないとき」とみなされない可能性があります。

 あくまで最終判断は裁判になった場合に裁判所が個別に判断することなので、一概に言えることではありませんが、「危険を防止するため」という基本理念は常に念頭に置いたほうがいいでしょう。

※ ※ ※

 クラクションの使い方によっては「あおり運転」を誘発させたり、合流などで道を譲ってもらえないなど、トラブルの原因になることも考えられます。

 本来クラクションは、自分の存在や危険を知らせ、事故を防止するためにやむを得ず使うものです。必要でない場面では、不用意にクラクションを鳴らさないようにしましょう。

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Writer: くるまのニュース編集部

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