恐怖!? トヨタ「アルファード」の盗難“未遂”事件発生! まさかの「ギリギリ回避」成功! 犯人も「開けたら予想外でした」諦めさせた対策とは? 茨城県警が警戒を呼びかけ

茨城県警は公式SNSで、トヨタ「アルファード」の盗難未遂事件が発生したと発表しました。一体何が起きたのでしょうか。

ギリセーフ! 窃盗団が諦めた「最新鋭のシステム」とは

 茨城県警は2025年2月14日、公式SNSでトヨタ「アルファード」の盗難未遂事件が発生したと発表しました。
 
 一体何が起きたのでしょうか。また、なぜ「未遂」で終わったのでしょうか。

単純な対策で犯人も諦める!(画像:PIXTA)
単純な対策で犯人も諦める!(画像:PIXTA)

 クルマの盗難は年々減少傾向が続いているものの、警察庁の最新データによると、2024年(令和5年)の自動車盗の認知件数は5762件と、1日あたり約16台が盗まれています。

 さらに今の自動車盗難は、車種や地域を問わない通り魔的な犯行ではなく、一部地域の、ごく一部車種に集中しているといった「車種・地域限定型」の犯行になっている傾向にあるのです。

 これは、盗んだクルマを海外輸出して中古車として売りさばくのが目的であるため、狙いを定めてピンポイントで犯行におよぶからです。

 特に目立つのが千葉県や茨城県です。海に近くて盗難車をコンテナ輸出しやすいので、盗難車を保管するヤードがこの2県に集中しているためです。

 また盗まれるクルマも、やはり「海外輸出」が目的であるため、海外で人気が高まっているクルマが狙われています。

 各損害保険会社などが公表している盗難車ワーストランキングでは、中東地域で非常に人気があるトヨタ「ランドクルーザー」や「アルファード」、レクサス「LX」などがランキングトップ。

 また、東南アジア地域で実用の道具として人気のトヨタ「ハイエース」や「プリウス」なども非常に多数盗難されています。

 このほか、映画やマンガなどを発端とする国産スポーツカー人気により、トヨタ「スープラ」や日産「スカイラインGT-R」「シルビア」、マツダ「RX-7」、三菱「ランサーエボリューション」、スバル「インプレッサWRX」なども多数盗難されています。

 SNSでも、クルマの盗難情報が多数寄せられており、運よく発見に至った例や、残念ながら見つからぬままというケースもあります。

 今回、茨城県警が発表したのは、アルファードの盗難未遂事例でした。

 窃盗団は、つくば市内に停まっていたアルファードを盗もうと、いろいろ方法を試したようですが、これを阻止できたといいます。

 実はこの被害車両には、「社外セキュリティ」(市販の盗難防止装置)が装着されて守られていたのです。

 近年発売されている多くのクルマには、メーカー純正で盗難防止装置が標準装着されている一方、実は「鍵穴でドアを解錠したらアラームが鳴る」といった、基本的な機能しか搭載されていないのです。

 窃盗団もそれを踏まえており、当然ながら数をこなして解除方法を熟知しています。もはや純正だけでは、紙切れ一枚で戦っているようなものです。

 そんななか、第一段階を突破できたと思ったら、予想だにしないランダムの特徴を持つ強敵の社外セキュリティが現れたら、その場でどうにかせざるを得ず、お手上げです。

 この社外セキュリティにもさまざまな種類があり、事前に登録した秘密の操作をしなければエンジンがかからないもの、また、ドアの開閉やクルマの振動を逐一スマホに報告してくれるシステムなどもあります。

 今回功を奏したセキュリティがどのようなものだったかは不明ですが、やはり純正は突破されたようで、社外セキュリティが「最後の砦」として機能したようです。

 なお茨城県警ではこのほか盗難防止策として、強固な装置で物理的にクルマを動かなくする「タイヤロック」「ステアリングロック」や、バッテリーを外されたりしても動く「独立型の警報装置」や、「電子制御システム」の追加などを提案。

 さらに、見つからないようにGPSを設置したり、ドライブレコーダーも常時録画タイプにすることでも阻止できるとしています。

 公式SNSでは「みんなでやろう自動車盗難防止対策!標準装備のセキュリティだけでは無効化されるおそれがあります。ご用心ください」と呼びかけています。

※ ※ ※

 近年は窃盗団の手口も巧妙かつ悪質になっています。

 新車に装備される「スマートキー」の無線電波を悪用し、専用の電波増幅器を使って遠くにあるキーと車両を「中継(リレー)」し、あたかもキーが手元にあるように認識させてロックを解除する手口が横行しています。

 さらに、今はクルマに多数のセンサーやコンピューターが備わっていることから、バンパーやライトを無理やりこじ開けて、車体のパーツ接続用コネクターに機器を割り込ませ、ハッキングしてロック解除とエンジン始動を行う例もあります。

 こうした「電脳犯罪」のような手口に関しては、結局のところ「物理的にクルマを出せないようにする」という方法が一番最適です。クルマ自体も窃盗団が盗みたい車種であることを隠すためにカバーをかけたり、手間を取らせて時間を稼ぐことも有効です。

 また、そもそも「このクルマを盗むにはいろいろ大変そうだな」と思わせる場所や設備があるところに停めるのも有効です。シャッター付きガレージや、防犯カメラやセンサーライトの設置、人目につく駐車場を選ぶなどです。

 出先で狙われる可能性もあるほか、一度目を付けられると、車体下にGPSを取り付けてクルマの在り処を特定する悪質な窃盗団もあるため、そういった機器がないかも定期的にチェックするとよいでしょう。

【画像】「えっ…!」 これが「盗難されたクルマ」です! (21枚)

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