三菱の新「SUV」初公開! ド迫力の「“防御力高すぎ”フェンダー」&バンパーがスゴイ! 空力は厳しそうな「アウトランダーPHEV“ナイトシーカー”」登場
三菱は「TOKYO AUTO SALON 2025(以下、オートサロン)」で、「アウトランダーPHEV NIGHT SEEKER CONCEPT」を出展しました。どのようなクルマなのでしょうか。
強すぎるアウトランダー?
「敵に見つからないように潜入する、極限の緊張感――。『戦闘を避け、敵に見つからないように潜入する』という、一般的なアクションゲームとは逆転の発想から生まれ、ステルスアクションゲーム(かくれんぼアクション)という新しいジャンルを作り出した、革新的なゲーム性をもつシリーズ作品。」
三菱のリリースによると、メタルギアソリッドシリーズとはそんなゲームなのだとか。残念ながらゲームに疎い筆者はその名前くらいしか知りませんでしたが、この「アウトランダーPHEV NIGHT SEEKER CONCEPT」はそんな「メタルギアソリッド」と「アウトランダーPHEV」が融合。
「もしメタルギアソリッドにアウトランダーPHEVが登場するとしたら」というコンセプトのもとで、同ゲームからインスパイアを受けたデザインとしてカスタマイズしたモデルです。

同社は「過酷な道でも確実にゴールまで到達できるクルマ作りを目指す三菱自動車の理念と本格派潜入ミッションが繰り広げられる同シリーズとの親和性を通じて、本物感を求める各年代へアピールします」と説明。
きっとゲーム好きなら「メタルギアソリッドっぽいね。世界観を上手に表現しているね」と感じる……ことでしょう。いっぽうで筆者のような単なるクルマ好きとしては「結構カッコいいじゃん」という印象。バーチャル(ゲーム)とリアル(実車)の融合というのが面白いですね。
三菱のスタッフによると「ゲームの世界観だから、普段はクルマで見られないようなカスタマイズをしています」と言います。具体的な注目ポイントは2つ。1つはオーバーフェンダー(フェンダープロテクター)です。
オーバーフェンダーといえば、通常はボディに密着させるもの。しかしアウトランダーPHEV NIGHT SEEKER CONCEPTはボディ(フェンダー)から浮かせて装着しているのです。ダメージを受けたときに、フェンダーまでダメージを波及させずにプロテクター交換だけで修理できるというイメージなのでしょう。
筆者は実際にこう言ったカスタマイズをしているのを見たことがありませんが、たしかにオフローダーでは機能的な考え方かもしれませんね。
もう1つは、車両最前部に装着されたフロントシールド。こういったSUVでフロントに車体保護パーツをつけるとすれば、鉄パイプで作ったガードバー的なものをつけるのが一般的。しかしアウトランダーPHEV NIGHT SEEKER CONCEPTでは、ポリカーボネート製の透明な盾(シールド)としているのです。
どんなものかといえば、機動隊が使っている透明な盾をイメージすればいいでしょう。プラスチック素材のポリカーボネートで作られたそれは、ガラスに近い透明度を持ちながら衝撃にも強いという機能性の高いもの。
たしかに現実世界でそれをクルマに取り付けている例は見たことがありません。マジメに考えると、飛び石などから塗装を守ってくれる効果は高そうですが空気抵抗はかなり悪化しそうですね(バーチャルとの融合なのでそんなこと気にしちゃいけない)。
またボンネット先端からルーフボックスへ張っているワイヤーは、ルーフボックスの固定を強固にするという役割もありますが、それだけではありません。
ブッシュガードとして、道路脇から伸びた木の枝がフロントガラスにあたってガラスが破損するのを防ぐ機能も兼ね備えるプロテクターでもあるのです。ブッシュガードは、森の中を走るクロスカントリーラリーカーのAピラーにも装着されるアイテムですね。
ゲームの世界と融合したアウトランダーPHEVは、確かにバーチャルで描かれた近未来の世界を駆けぬけるイメージに仕上がっているといえるでしょう。大事なことなので最後にもう1度お伝えしておきますが、実車はかなりカッコいいですよ。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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