日産、電線要らずの外灯を福島県浪江町に設置 ソーラーパネルと「リーフ」の中古バッテリー再利用で製作
日産は、電気自動車(EV)「リーフ」の使用済バッテリーを再利用し製作した「外灯」を設置するプロジェクト「THE REBORN LIGHT」を発表しました。
電線も必要ない「外灯」を日産リーフの中古バッテリーで製作
日産は、電気自動車(EV)「リーフ」の使用済バッテリーを再利用し製作した「外灯」を設置するプロジェクト「THE REBORN LIGHT」を、福島県浪江町と日産の関連会社のフォーアールエナジーとともに発表しました。
このプロジェクトは、東日本大震災からの復興に向けて新しいインフラを必要とする福島県浪江町が、外灯を必要とする町内各所に設置し、町民の方々の生活を支援するというものです。
この「THE REBORN LIGHT」を実施するにあたり、ソーラーパネルの発電と、日産「リーフ」の中古バッテリーを組み合わせることで、電線やコンセントを全く必要としない、完全オフグリッドで点灯する外灯を製作したといいます。
では、実際にEVリーフの中古バッテリーというのは、どんな使われ方をしたものが使われるのでしょうか? 日産広報部に聞いてみました。
———リーフの中古バッテリーは、やはり走行距離が多いものを使うのですか?
「もちろん、走行距離が多かったり、急速充電の使用頻度が高かったりすれば、バッテリーの劣化は早くなりますので、EV用として役目を果たしたバッテリーと判断されたものを使用すると思います。
ただ、一概に、この電池ということは言えません。実際に再利用する際は、バッテリーをばらして再製品化します。
日産では、以前からEV用バッテリーの2次利用による再生可能エネルギーの有効活用を打ち出しています。
EV用バッテリーとしての役目を果たしたものでも、まだまだ他の使用用途で使えるので、今回のプロジェクトもその一環として行うものです」
「THE REBORN LIGHT」は、2018年3月26日、福島県浪江町に開所するフォーアールエナジーのバッテリー再生工場において、まず、試作機を試験点灯し、その後、順次設置していく予定とのことです。
現在、自動車を取り巻く環境は、世界的にも本格的なEV時代へシフトしており、近い将来、EV用バッテリーの多量生産、多量廃棄という問題に直面することが予想されています。
【了】