ターボ×5速MT搭載! ダイハツ新「“軽”スポーツカー」初公開! めちゃ速い“ミライース”「GR SPORT」誕生へ? “市販化”目指すコンセプトモデルとは
東京オートサロン2025のダイハツブースでひと際目を引く存在が、2つ並んだ真っ赤な「ミライース」でした。それが「ミライース GR SPORTコンセプト」、そして「ミライース モータースポーツ参戦車」です。 どのようなモデルなのでしょうか。
「ターボ×MT」のミライース?
東京オートサロン2025のダイハツブースでひと際目を引く存在が、2つ並んだ真っ赤な「ミライース」でした。それが「ミライース GR SPORTコンセプト」、そして「ミライース モータースポーツ参戦車」です。
ミライース GR SPORTコンセプトは、量産車を目指すコンセプトカーで、もうひとつは文字通りのモータースポーツの競技車です。

本来、ミライースは燃費特化のモデルで、NAエンジンとCVTを組み合わせたパワートレインしかありません。しかし、今回の展示車2つは、どちらも、ターボ・エンジンと5速MTが搭載されていたのです。
では、一体なぜ、このようなクルマが登場したのでしょうか?
展示現場にいたダイハツの担当者によると、「いまだに、『エッセ』や『ミラバン』などでサーキットを走っているユーザーがいます。そういう方に向けて、スポーツ走行を楽しめるクルマを提案したい」と説明していました。
最近のダイハツには、サーキットやラリーなどモータースポーツのイメージはありません。
ところが、過去を振り返れば、1960年代の日本グランプリや1970~90年代のサファリラリーなどに参戦していたり、1980年代に「シャレード・デトマソ」、1990年代から2000年代にかけては「ミラTR-XX」「ミラX4」「ストーリアX4」など、尖ったスポーティモデルを数多く発売するなど、意外とダイハツはモータースポーツとの関係が深いメーカーであったりもするのです。
そのためダイハツでは、1990年代からダイハツのユーザー向けのサーキットイベントを開催していました。
そして、コロナ禍の中断を経て、2022年に「ダイハツチャレンジカップ」を復活。それが冒頭であった「いまだにエッセや~」という説明につながります。
また、ダイハツの中にもモータースポーツを希求するDNAが脈々と受け継がれていたのでしょう、2022年からは「コペン」のラリー参戦サポートとしてモータースポーツ活動も再始動。そして2023年からはミライースを改造して、「K4GP」や全日本ラリー選手権への参戦を開始しています。
「ミライースは燃費特化されているのでボディが軽く、空力特性も優れています。そこにパワフルなターボを乗せると、相当によく走ることがわかりました」と担当者は言います。
そうした流れが、今回のダイハツの“2台のミライース”の展示になったという理由のようです。その2台の隣には、「コペンGRスポーツ モータースポーツ参戦車」も出品されていました。
今回、展示されているミライース GR SPORTコンセプトとミライース モータースポーツ参戦車の2モデルは、言ってみれば先行開発車と、それを進化させた量産車という関係になります。
搭載されるパワートレインは、量産車であるコペンのモノを使っているそうです。量産モデルのパワートレインを移植するため、ミライース GR SPORTコンセプトは低コストで開発できるうえに、高い信頼性も期待できます。
経営陣からのGOサインが出れば、すぐにでも量産化ができるのではないでしょうか。
聞けば「今回の東京オートサロンの会場で、“いくらくらいなら欲しいのか?“などのアンケートを実施しています」とダイハツの担当者は言っていました。その言葉からは「絶対に量産化を実現したい」という熱い思いが見て取ることができました。
実際に量産化されるかどうかは、まだまだ未定でしょう。しかし、ユーザーからの「欲しい!」という声が高まれば、発売される可能性は高まります。
欲しい方は、アンケートに協力するなり、SNSで発信するなどして、開発の現場を応援しましょう。
Writer: 鈴木ケンイチ
1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。









































