2025年「値上がりしそうな中古車」何がある? 「インプ/ランエボ」もヤバい!? 米国「25年ルール」解禁で国産の“名モデル”海外流出の危機! 今買っておくべき5台は

「名スポーツカー」もヤバい… 流出の危機を救え!

 ●ホンダ「アコード」/初代「トルネオ ユーロR」(CL1型)

 ホンダの中堅セダン「アコード」の6代目は1997年に登場。そして2000年にスポーツバージョンの「ユーロR」が追加されています。

 ホンダのスポーツバージョンといえば「タイプR」が有名ですが、ユーロRではスポーツモデルでありながら快適性や実用性を兼ね備えていたのが特徴です。

 とはいえ搭載する2.2リッター直列4気筒DOHC VTECエンジン「H22A型」にはチューニングが施され、最高出力は220PSを発生。サスペンションも専用設計とされるなど、優れた走行性能を有していました。

 7代目アコードにもユーロRが設定されましたが、6代目は生産期間が短く、中古車の流通台数も少な目です。ちなみに6代目アコードには「トルネオ」という兄弟車があり、こちらにもユーロRがラインナップされていました。

 ●スバル「インプレッサWRX STI」(GDB型)

 2000年に丸いヘッドライトで登場した2代目「インプレッサ」。

 先代(GC・GF型)同様に、4輪駆動+ターボエンジンで武装した「WRX」、そしてスバルテクニカインターナショナルが手がけるコンプリートカー「WRX STI」を設定。

 北米市場でもWRX STIは販売されましたが、アメリカ向けはエンジンが2.5リッターで日本仕様と異なっており、あえて右ハンドルの日本仕様を欲するアメリカの“カー・ガイ”たちが解禁を待ち望んでいるかもしれません。

 ●三菱「ランサーエボリューションVI トミ・マキネンエディション」(CP9A型)

「ランサーエボリューション」、略して“ランエボ”もアメリカで人気があるモデルで、解禁のたびに話題が上がります。

 2000年だと、前年1999年にデビューし2024年解禁となったランエボVIが販売されていた年ですが、2000年発売の「トミ・マキネン・エディション」が25年ルールで解禁されることになります。なお同ルールは、生産年月日が基準となります。

 このトミ・マキネン・エディションとは、外観の変更のみならず、サスペンションからエンジンに至るまで広範囲に手が加えられたいわば「エボ6.5」とも呼ばれます。

 中古車の流通数は極めて少なく、価格も1000万円オーバー、もしくは応談が多い状態。今後さらに相場があがっていくのか、注目したいところです。

 ●トヨタ「オリジン」

 25年ルールで規制されるのはスポーツモデルだけではありません。

 アメリカでは見られない日本独自の進化を遂げた2リッターから3リッタークラスの高級車を好む層もいるため、日産「セドリック/グロリア」なども海を渡っているのです。

 トヨタが5ナンバー高級セダン「プログレ」をベースに、初代「クラウン」をモチーフにした外観を与えた「オリジン」の発売が2000年なので、こちらも注目を集めるのではないでしょうか。

 海外では、日産「Be-1」「パオ」「フィガロ」などの日本製パイクカーの人気が高く、オリジンのレトロ感がアメリカでもウケる可能性は十分にあります。

 実はオリジンの中古車価格はじわじわ上昇中。アメリカへの流出が始まれば、さらなる高騰を招くかもしれません。

 ●「WiLL Vi」

「Will Vi」は、トヨタ・花王・アサヒビール・近畿日本ツーリスト・松下電器産業(現:パナソニック)の5社が合同で立ち上げた異業種合同ブランド・WiLLから発売された小型車。

 あたかも「かぼちゃの馬車」のような愛らしいデザインが特徴でした。発売期間は2年に満たず、知名度・存在感の割に短命だったのは意外です。

 こちらも日本のサブカルチャー的なアイテムとしてアメリカでも注目されるかも。

 参考までに2024年12月現在、大手中古車検索サイトにおける中古車平均価格は約53万円です。

硬派なスポーツセダンとして支持されるCL1型「アコード/トルネオ ユーロR」
硬派なスポーツセダンとして支持されるCL1型「アコード/トルネオ ユーロR」

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 翌年に25年ルール解禁を迎えるため、2025年の時点で値上がりしそうな車種に、2001年登場のホンダ「インテグラ タイプR」(DC5型)、「シビック タイプR」(EP3型)、三菱「ランサーエボリューションVII」(CT9A型)などが控えており、こちらもアメリカでも人気を博すことでしょう。

 ちなみに2000年に登場した代表的なクルマを順不同で並べると、トヨタ「セルシオ(3代目・UCF3系)」「プロナード」「マークII(9代目・X110型)」「オーパ」「カローラ(9代目)」「クルーガー」「スパーキー」。

 日産は「ブルーバードシルフィ(初代)」、ホンダは「ストリーム(初代)」、三菱は「ディオン」「ディグニティ」、ダイハツは「YRV」、マツダは「トリビュート」などがあります。

 ひょっとしたら、この中から25年ルールを受けて、突然相場が上がる車種が潜んでいるかもしれません。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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1件のコメント

  1. 先日YouTubeを見ていた処、ある高名な業者さんが取材した先の中古車バックヤードの光景に驚きました。コロナ禍の時代、物が売れなくなったのは車も同じでした。そのコロナ禍に安いのを良い事にスペシャリティカーやスポーツカーを大量に買い占めた業者さんが取材に応じていたのです。満面の笑みからは自分の将来予測の自慢が見え隠れしてきました。商売ですから安く仕入れて高値で売り捌くのは当然でしょう。しかし、バックヤードに大量にストックされた何百台という車は少々やりすぎかな?と感じてしまいました。その時期(商品価値上昇≒中古車相場上昇)が到来したら売る予定だそうです。でも、このような買い占めをやられたら欲しい人が適正価格で入手困難になってしまいます。まあ、彼等に言わせれば市場価格(時価)が適正価格なのでしょうが。

    そして米国では25年落ちの日本の軽自動車や普通車の人気が高いそうですがカリフォルニア州他では登録が出来ないように規制が強められる一方です。ニュージーランドでは年式制限がないので日本の中古軽自動車がかなり売れているとか。イギリスも軽自動車の輸入規制がなくなったので今後は日本の中古車は益々国内市場から姿を消して行くのでしょう。日本人が中古日本車の購入で不自由するのはなんともおかしな時代となりました。

    でも、前述のように米国では日本の中古自動車に登録規制が強まっていますし、今のコロナ化後バブルがいつまで続く訳もないので中古車相場の下落は早々到来すると予想致します。株式の世界ではこう言います、「いつまでま青天井は続かない」。記者さんとは予想が正反対と成りましたが、勿論記者さんの「今買っておくべき5台は?」という考えも尊重致します。

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