ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場! 新開発の「次世代スポーツハイブリッド」は最高のパワートレインだった!? “操る喜び”追求した新機能「S+ Shift」の走りはいかに?
「シビック タイプR」をベースにプレリュード用に開発された足回りの印象は?
プレリュードをハンドリングコースでも走らせたのでシャシ周りの印象も少し紹介しましょう。
プラットフォームやサスペンション周りは「シビック タイプR」用をベースにプレリュード用に開発されています。
ディメンションの良さ(よりワイド、より低く)に加えて、セットアップもホンダスポーツでは珍しく性能全振りではない絶妙な塩梅が何とも大人仕立てです。例えになっているかわかりませんが、「心地よい無駄がある」ハンドリングなのです。
シビック タイプRは戦うクルマのため短時間で旋回を完結させる無駄を削いだハンドリングですが、プレリュードはそこに時間(といってもごく僅かですが)をかけて自然かつ滑らかさを重視したハンドリングです。
ロールは少なめだけどサスペンションは突っ張った感じはなくしなやか。それでいながらサイズ以上の安心感があるのです。街乗り領域ではスッキリ感、ワインディングではリアルスポーツ並み旋回性能ながらも、それをひけらかさないしたたかな旋回性能、そして高速道路では「君はレジェンドクーペ?」のようなドッシリ感。
この機敏すぎず、でも鈍感ではない絶妙なさじ加減でバランスが取れたフットワークは、まさに「爽快」を超えて「清々しさ」を感じたほどです。
※ ※ ※
これまでBEVチームの陰に隠れていたHEVチームでしたが、今回その鬱憤を晴らすかのような強い意志を持った技術であり、実際にそのようなシステムに仕上がっていました。
そういう意味では久しぶりに“ホンダらしさ”を感じましたが、「次世代e:HEV」というのはセンスがありません。
個人的には「e:VTEC(エレクトリック・ヴァリアブル・エネルギーマネジメント・コントロールハイブリッド)」が最適だと思っていますが、せめて「現行のシステムとは次元が違う」ということが一目でわかるサブネーム、もしくはロゴデザインの採用をしてほしいところです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。