ガソリンから電気へ クルマの動力源は置き換えられるのか?
ガソリン車とEV車、主導権を握るのは?
トヨタのプリウスがその代表です。ガソリンエンジンと電気モーターの両方を積んでいます。ガソリンスタンドで給油もできますし、バッテリーに充電することもできます。
つまり、バッテリー残量に余裕があるときには電気モーターで走行し、バッテリーが空になったらガソリンエンジンで走行することが可能なのです。
あるいは、強く加速したいときには、ガソリンエンジンが発するパワーと電気モータースのパワーを併用して走ることすら可能なのです。
ガソリンエンジンにも、加速が気持ちいいというような素晴らしい特徴があります。両方のイイトコドリですね。しばらくはPHV が主流だと思いますね。
VWの関係者の言葉がそれを証明しています。「ゴルフはMQBというプラットフォームを開発しました。これは、ガソリンエンジンでもEVでも対応できるのです」そう現状を語ってくれました。
プラットフォームとは、クルマの骨格のことです。エンジンを搭載するだけでなく、電気モーターとバッテリーと積むことも可能なように、あらかじめMQBというプラットフォームを開発したのです。
ですからゴルフには、ガソリンエンジンを搭載した走りの元気なGTIというグレードもラインナップされていますし、一方でeゴルフのようなEVモデルも成立するのです。巨大メーカーのVWとて、将来のクルマの動力源がどう変化しても対応できるように準備をしているのですね。
そう、今はガソリンエンジンとEVが主導権を奪い合っている過渡期なのです。だから、EVの話題が毎日、ニュース番組や新聞等で報じられているのです。
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Writer: 木下隆之
1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。