ガソリンから電気へ クルマの動力源は置き換えられるのか?

EV完全普及までの過渡期に有効なクルマは?

 米国のテスラという自動車メーカーは、電気自動車しか生産していません。そのほか、多くのメーカーが積極的に電気自動車を開発しています。先日、ドイツのフォルクスワーゲン(以下、VW)が、人気のゴルフを改良した「e-Golf」という電気自動車を加えました。時代はEVまっしぐらのようです。

テスラ「Model X」

 EVが地球温暖化の救世主といったのは、電気モーターは走行中に、排気ガスを一切吐き出さないからです。温暖化の原因とされているCO2二酸化炭素もゼロなのが特徴なのです。

 同時に、走行性能にも貢献しています。電気モーターはガソリンエンジンとは違い、アクセルペダルを踏んだ瞬間に最大パワーが発揮されるという特性があります。ですので、発進が鋭く、走行安定性を高めることにも貢献してくれるのです。

 ただし、死角がないわけではありません。バッテリーが空になれば走りません。そのために、定期的に充電をする必要があります。

 充電は自宅でもコンセントをつなげば可能ですが、外出先では充電設備がまだ整っておらず、航続距離の心配があるのです。ガス欠ならぬ”電欠”ですね。

 一方、バッテリーを充電するコンセントの先は、CO2を吐き出す火力発電所や、安全性に疑問のある原子力発電所と連結していますから、100%環境にいいわけではありません。

 充電が可能なステーションもまだ数が少ないばかりか、充電時間が長いという問題もあります。ただ、テスラはバッテリーをたくさん積むことで航続距離の問題を解決しました。

テスラ「Model X」

 テスラの関係者はこう言っています。「バッテリーをたくさん積んでいますので、航続距離はガソリン車に匹敵していますよ」EVの不安材料を解消したと言うのです。

 懸案の充電ステーションの数に関しても、「急速充電施設も一気に増やしていますよ」ネガティブ材料はなくなりつつある。

 とは言うものの、まだまだ過渡期であることは事実。EV完全普及までの過渡期に有効なのは、実はPHV(プラグインハイブリッド)というクルマです。

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