ナンバープレートにある「謎の“アルファベット”」ってどんな意味? 全26文字から選ばれた「10の文字」ってなに? “アルファベット入り”にする方法とは?
クルマのナンバープレートにアルファベットが記載されるケースが増えていますが、どのような理由でアルファベットが導入されたのでしょうか。
海外ナンバーみたいでカッコイイ! アルファベットの意味とは?
最近、クルマのナンバープレート上部の「練馬 500」といった数字部分へ、「500A」のようにアルファベットが含まれるケースが増加しています。
従来は数字のみで構成されていたナンバープレートに、なぜアルファベットが導入されたのでしょうか。
また、どのようなクルマに適用されるのでしょうか。
ナンバープレート右上に記載される数字は「分類番号」と呼ばれますが、ナンバープレートにアルファベットが導入されたのは、この分類番号の枯渇が大きな理由です。
この分類番号はクルマの用途や種類を識別するための重要な情報で、3桁の数字で構成されています。
たとえば、3から始まる番号は自家用普通乗用車、5から始まる番号は自家用小型乗用車や軽自動車を示します。
1998年に従来の2桁から3桁に変更された分類番号ですが、その後のクルマの登録台数の増加と希望ナンバー制度の普及により、再び番号の枯渇が問題化しました。
これを受けて、国土交通省は分類番号の桁数や使用文字を増やす案を検討しましたが、システム改修のコストや影響を最小限に抑えるため、分類番号にアルファベットを追加するという方法を選択しました。
2017年以降、新たな分類番号としてアルファベットが採用され、全国で順次導入が進められています。
使用されるアルファベットは、「A」「C」「F」「H」「K」「L」「M」「P」「X」「Y」の10種類です。
これらは分類番号の2桁目または3桁目に使われ、例えば「30A」や「50A」という形で記載されます。
番号の進行は「0A」から始まり、最終的には「AA」から「YY」まで使用される計画です。
分類番号の1桁目は従来どおりクルマの用途や種類を示す数字が使われるため、ここにアルファベットが入ることはありません。
また、ナンバープレートに使用されるアルファベットや番号は任意で選ぶことができず、交付状況によって自動的に決定されます。
しかし希望ナンバーを選ぶ際、特に人気のある抽選対象の番号ではアルファベット入りのナンバーが交付される可能性が高まります。
例えば、抽選対象となる人気番号には「1」「7」「8」「88」「33」「555」「777」「888」「1111」「2020」「3333」「5555」「7777」「8888」などがあります。
これらの番号は縁起が良いとされる数字やゾロ目など、全国的に高い需要を持つものです。
希望ナンバーでこうした番号を選ぶことで、アルファベット入りのナンバープレートを手にする機会が増えるといえます。
ナンバープレートにアルファベットを追加することで、分類番号の枯渇という課題を解決するだけでなく、システム改修の負担を抑えるという現実的な解決策を実現しました。
現在では、アルファベット入りのナンバープレートが全国で目立つようになり、希望ナンバーを選択する際にも重要なポイントとなっています。
これから先、さらにクルマの登録台数が増加する中で、アルファベット入りナンバープレートの普及は一層進むことでしょう。
その背景にある課題や工夫を理解しながら、ナンバープレートが示す多様性に注目するのも面白いかもしれません。
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