史上最速! 約680馬力の水平対向ターボ搭載! 漆黒ボディがカッコよすぎる「プロジェクトミッドナイト」LAショーで登場
「ロサンゼルスモーターショー2024」でスバルは「プロジェクトミッドナイト」の実車を公開しました。「史上最速のWRX」を目指して製作されたタイムアタック仕様のマシンですが、どのような特徴があるのでしょうか。
過激な「プロジェクトミッドナイト」どんなモデル?
2024年11月21日よりアメリカ・ロサンゼルスで開催された「ロサンゼルスモーターショー2024」でスバルは、「史上最速のWRX」とうたう1台のマシンを公開しました。
いったいどのようなクルマなのでしょうか。
スバルのスポーツセダン「WRX」は2014年に「インプレッサ」から派生した車種で、WRXという車名もインプレッサのスポーツモデルに名付けられたグレードから継承しています。
初代モデルは「WRX STI」と「WRX S4」の2グレードに分けられ、前者の日本仕様車はそれまでの「インプレッサWRX」から受け継いだEJ20型2リッター水平対向4気筒ターボエンジンと6速MTを搭載。
後者はFA20型2リッター水平対向4気筒ターボエンジンに無段変速機(リニアトロニックCVT)を組み合わせたモデルとしてラインナップされました。
一方、海外仕様のWRX STIではEJ25型2.5リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載するなど、一部仕様が異なります。
2021年には2代目となるWRXが登場しましたが、日本仕様では初代に存在したWRX STIが廃止され、新たにFA24型2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載するWRX S4に一本化されました。
この現行WRX S4には「スバルパフォーマンストランスミッション(SPT)」と呼ばれるCVTが搭載されますが、北米仕様のWRXではCVTに加えて6速MTモデルも用意されるなど、初代同様に日米でパワートレインに大きな違いがあります。
そんなWRXですが、2024年11月21日に開幕したロサンゼルスモーターショー2024でスバルは2代目WRXをタイムアタック仕様に仕上げた「プロジェクトミッドナイト」と呼ばれるマシンを初めて一般公開しました。
プロジェクトミッドナイトは2024年7月に開催された、イギリスの象徴的なカーイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で先行公開されたモデル。
開発を主導したのはスバルの北米法人におけるモータースポーツ部門「スバル・モータースポーツUSA」で、2020年に製作されたWRX STIベースのジムカーナ車両「エアスレイヤー」に対する後継マシンとなります。
エアスレイヤーは新型コロナウィルス感染症が世界中で猛威を振るう中で著名カーメディア「HOONIGAN」が公開した「Gymkhana 2020」にて230フィート(約70メートル)を飛ぶ大ジャンプを披露したりと、カースタントにおける数々の記録を打ち立てました。
そしてプロジェクトミッドナイトはエアスレイヤーの思想を2代目WRXへ受け継がせつつ、ターマック(舗装路)における速さを純粋に追い求めたらどうなるのか、というアイディアから生まれました。
新たに誕生したプロジェクトミッドナイトは真っ黒なラッピングに身を包み、前後には巨大なディフュザーやウィングなどが目立つルックスとなります。
ウイングは米国におけるラリー選手権「アメリカン・ラリー・アソシエーション」の2024年シーズンに投入されたスバル WRXに搭載されたものを発展させた形状で、タイムアタックにふさわしい強大なダウンフォースを発生させます。
ボディ全体をカーボン繊維で製作したことにより、通常のWRXよりも1000ポンド(約453キログラム)ほど軽い2500ポンド(約1133キログラム)という驚異的な車両重量を実現させました。
ホイールはエアスレイヤーから受け継いだ17インチのOZレーシング スーパーツーリスモ LMPを、280/650R18のヨコハマ ADVANと組み合わせています。
エンジンは通常のWRXと異なる2リッター水平対向4気筒エンジンを搭載し、最高出力650hp・最大トルク680lb-ft(最高回転数9500rpm)を叩き出すようチューニングされています。
これにより、スバル・モータースポーツUSAは「史上最速のWRX」が誕生したと言います。
プロジェクトミッドナイトの専属ドライバーを務めるのはF1からラリークロスまで幅広いモータースポーツ参戦経験を持ち、現在はスバル・モータースポーツUSAのドライバーを務めるスコット・スピード氏です。
パワートレインからボディ、そしてドライバーまで、スバル・モータースポーツUSAが注ぎ込めるすべてを実現した1台となっています。
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