“実質130万円”で日産「最新軽ワゴン」買える!? ラグジュアリーな軽がバク売れ、なぜ? サクラはどんな人が買ってるのか
日産「サクラ」は、いまや電気自動車で最も売れているモデルとなりました。航続距離は短く、軽自動車としては価格も高いのですが、なぜ急成長したのでしょうか。
「サクラ」どんな人が購入してる?
2024年度上半期(2024年の4月から9月)に国内で販売された軽/小型/普通乗用車のうち、マイルドタイプを含むハイブリッドの比率は55%に達しました。今では乗用車の半数以上がハイブリッド車です。
しかし、エンジンを搭載せず、充電された電気だけで走る電気自動車は、乗用車市場に占める割合はわずか1.5%です。ハイブリッド車の普及と併せて「電動車」の販売比率も高まりましたが、純粋な電気自動車の売れ行きは少ないです。
日本では、充電機能を備えた電気自動車とプラグインハイブリッドは売りにくい状況で、その理由のひとつに、総世帯数の40%がマンションなどの集合住宅に住む現実があります。
充電設備のある集合住宅はわずかなので、電気自動車を所有できる世帯は一戸建てに限られ、電気自動車とプラグインハイブリッドの販売は低調ですが、電気自動車の日産「サクラ」は唯一の例外です。
2024年度上半期に1か月平均で約1700台を販売して、乗用電気自動車全体に占める割合は37%に達しました。
2023年の販売比率は42%とさらに高く、電気自動車ではサクラの売れ行きが圧倒的に多いです。
さらに、2023年はサクラの姉妹車である三菱「eKクロスEV」も1か月平均で約600台が販売され、サクラとeKクロスEVを合計すると、電気自動車全体の約50%に達します。
なぜサクラは売れ行きが堅調なのでしょうか。
日産の販売店スタッフに聞くと、「サクラは、それまで1台のクルマを使っていた一戸建てのお客様が、セカンドカーとして新たに買うことが多いです。主に買い物などに使われ、自宅で充電できて給油に出かける必要がないから便利という話もあります」と言います。
電気自動車には充電設備が必要で、一戸建てに住むユーザーが所有しやすいです。そして一戸建ての場合、以前からSUVやミニバンなどのファーストカーと、軽自動車やコンパクトカーのセカンドカーを併用する傾向が見られ、サクラやeKクロスEVはこのセカンドカーとして使われているのです。
そんな電気自動車ですが「1回の充電で走行できる距離が短い」という弱点が指摘されています。
そこで、1回の充電で長い距離を走れるようにすると、リチウムイオン電池の容量を拡大する必要が生じます。
そうなるとボディが重くなり、そのため高出力のモーターを搭載することになり、その結果、さらに大きなリチウムイオン電池が必要になる…、という悪循環に陥ります。二酸化炭素の排出量も増えるため、電気自動車の目的を達成できません。
その点で軽自動車のサクラなら、販売店のコメントにあった通り、小さなボディによってセカンドカーとして買い物などに使われます。
軽自動車である以上、長い距離を走る必要はなく、大容量のリチウムイオン電池も不要です。
その結果、ボディは軽くなり、軽自動車のコンパクトなサイズと相まって、移動に要するエネルギーを小さく抑えられるというわけです。
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