トヨタは2011年に開催された「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」の会場で、「GRMNスポーツハイブリッドコンセプトII（以下、GSHC 2）」という試作のスポーツカーを初公開しました。
　
　同車は登場から10年以上経った現在でも全く古さを感じさせず、今でもSNSには量産・発売を求めるファンの声が見られます。

　このGSHC 2は、ハイブリッドシステムを搭載したオープン・ミッドシップスポーツカーのコンセプトモデルで、トヨタの「MR-S」をベースに開発。

　前年の「東京オートサロン2010」で発表された「GRMNスポーツハイブリッドコンセプト」の進化版にあたり、実走行も可能な試作車両です。

　特徴としては、ミッドシップ・レイアウトならではのハンドリングの良さに加え、フロントホイールをモーター駆動とした「4WD化」により、速さと安定性を向上させています。

　またデザインには、往年の名車「トヨタ・スポーツ800」を彷彿とさせる美しいスタイリングを採用。ベース車がMR-Sと分からないほど徹底的に刷新しました。

　一方で内装についてはMR-Sから流用しつつも、センターコンソールやハンドル、シートなど一部は独自仕様とし、ドライバーの高揚感を高める工夫が凝らされています。

　ボディサイズは、全長4350mm×全幅1890mm×全高1200mmと、コンパクトかつワイドな車体がスポーティな走りを予感させます。

　パワーユニットには、トヨタ「クラウン」などで使用された3.5リッターV型6気筒エンジンが搭載され、フロントモーターと組み合わせて299馬力を発揮。

　トヨタは当時、この車両をハイブリッド技術の応用研究の一環と発表しており、市販化に期待する声もありましたが、続報はなく市販化には至っていません。

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　このGSHC 2について、SNSなどではスポーツカーファンから、「ヨタハチの面影あるよね」「このボンネットの形は絶対狙ってる！」「旧車をオマージュしたデザインのクルマって良いよなぁ」など、過去の名車を彷彿とさせる外観への高評価が見られるほか、「ブガッティを小さくした感じでめちゃくちゃカッコいいと思う」と、海外の高級スポーツカーを連想した人もいます。

　また、「無理にハイブリッドにしなくてもいいから、このまま2代目MR-Sとして売って欲しかったな」「いま売ってくれても全然買うわ」といった、改めて市販化を要望するコメントも。

　そのほか「こういうのこそ小排気量ターボにしないのかな」「C-HRに載ってた1.2リッターエンジンと6速MTを載せてくれたら軽くて楽しいと思う」という思い思いのパワーユニットについて話し合う様子もあり、GSHC 2が今でも注目を受けるモデルということが改めて感じられました。