トヨタの「4人乗りスポーツカー」なぜ人気? 300万円超でもコスパ最高!? 20代の若者がこぞって「ハチロク」に乗る理由とは
トヨタのスポーツカー「GR86」が20代~30代の若者に人気だといいます。決して安いクルマではありませんが、なぜ若い世代にもてはやされるのでしょうか。
「86/GR86」なぜ若者に人気なの?
2021年の発売から約3年が経過したトヨタ「GR86」は、毎年アップデートを重ねており、現在はD型にまで進化しました。
2ドアのスポーツカーという趣向性の高いモデルであることを考えると、ある程度余裕があって子供に手がかからなくなった50代以上の購入が多いと思うかもしれませんが、実は20代~30代の購入層も多いようです。
なぜGR86が若者に人気なのでしょうか。
実は登場当時であった2021年末でもGR86は若者人気が高いモデルでした。20代~30代の購入比率が4割を超えている時期もあり、「若者人気のクルマ=SUV」という世間が持っていそうなイメージを変えてくれるようなデータもあります。
GR86の乗り出し価格は300万円~400万円となっていて、決して安いクルマとは言えないのですが、「高い!」となるような価格帯でないことも若者人気が高い背景にあります。
頑張れば手が届くと感じさせてくれるような、現実的な価格帯のスポーツカーといえば、他にはマツダ「ロードスター」くらいしかありません。
ただ、ロードスターよりパワフルなエンジン、そしてリアシートも備えた4人乗りで、ある程度の容量を持つトランクを備えており、ロードスター以上の実用性を考えると、GR86の方がコストパフォーマンスが高いと感じる若者も多いことでしょう。
トヨタのディーラーマンに話を聞くと、ボーナス払いを加味したローン設定や残価設定プランなどを駆使して、頑張って購入する若者も割といるといいます。
このあたりの事情はGR86に限らず、若者人気が高く価格帯が近いトヨタ「RAV4」なども同じ。
新社会人になって初めての愛車として選ぶケースも見受けられるとのことなので、GR86は現実的なスポーツカーとして若者人気に支持されていることが伺えます。
そしてディーラーマンに聞いてみると、中古車で購入する人も多いとのこと。登場から3年が経過するタイミングとなるので、初回車検を理由に手放された中古車が流通し始めていることも、若者がGR86を手にする後押しとなっているようです。
中古車となると、2012年にデビューした先代の「86」もリーズナブルなものが増えていて、購入のハードルが低くなってきています。
もちろん、自動車メーカーとしては新車を購入してもらった方が嬉しいことには変わりありませんが、86が新車で購入され、後継となるGR86が登場して中古車と新車の両方を含めて多くの若者の手に届きやすくなったことは、スポーツカーというムーブメントを復活させたとも言えます。
若者が86やその兄弟車のスバル「BRZ」を購入していることを考えると、2012年というスポーツカー冬の時代に初代86/BRZを登場させたのは大いに意味のある決断だったと、10年以上経過した今、改めて思わせてくれます。
カッコよすぎって毎回言っても全然なのなんでだろ