日産「セレナ」が異例の値下げ!? クルマの価格がどんどん上がる! 欲しいクルマは“なる早”で買うべき理由とは

日産「セレナ」の改良がおこなわれ、ガソリン車が値下げされましたが、多くの新型車の価格はどんどん値上がりしています。現状はどうなっているのでしょうか。

ハイブリッド車は“値上げ”、ガソリン車は“値下げ”した「セレナ」

 日産「セレナ」は2024年9月に一部改良を実施し、ボディカラーの追加や小規模の変更をおこないました。
 
 価格も変更され、ハイブリッドの「e-POWER」は一律で4万9500円値上げされ、例えば「e-POWERハイウェイスターV」は、従来は368万6100円でしたが、改良後は373万5600円になっています。

改良でガソリン車が値下げされた「セレナ」
改良でガソリン車が値下げされた「セレナ」

 その一方で、セレナのガソリン車は、5~10万円値下げ。「ハイウェイスターV」の価格は、従来の326万9200円から316万9100円へと約10万円安い設定となりました。

 その結果、e-POWERハイウェイスターVとノーマルガソリンエンジンを搭載したハイウェイスターVの価格差が大幅に拡大。以前の価格差は41万6900円でしたが、今は56万6500円です。

 最近の一部改良やマイナーチェンジの内容を見ると、機能や装備の向上以上に、価格を上げる車種が多いです。セレナのガソリン車のように、値下げする車種はほとんどありません。

 例えばホンダ「ステップワゴン」の場合、2022年に登場した時の価格は「e:HEVスパーダ」の7人乗りが364万1000円でした。それが2023年の価格改訂で369万6000円に値上げされています。

 2024年にも改めて値上げを行い、e:HEVスパーダの7人乗りは、2024年9月中旬現在で385万円です。2022年の登場時点に比べると、機能や装備を充実させることなく、価格を単純に20万9000円高めました。

 コンパクトカーの値上げでは、トヨタ「ヤリス」が挙げられます。2020年の発売時点で「ハイブリッドZ」のCVTは229万5000円でしたが、2021年、2022年、2024年の改訂で機能や装備を充実させました。

 その代わり価格も高くなり、ハイブリッドZの現在の価格は249万6000円です。発売当初に比べると、20万1000円高くなりました。

 日産「ノートX」の場合、2020年の発売時は218万6800円でした。それがボディカラーの追加などを行った2022年の改良では221万1000円に値上げされ、2023年2月には、改良を伴わない価格改訂で224万9500円になっています。

 さらに同じ2023年の12月にはマイナーチェンジを実施して、フロントマスクや内装のデザインが変わり、LEDヘッドランプを全車に標準装着するなど装備も充実させました。これらの変更でノートXの価格は229万9000円に達しています。

 単純にいえば、発売時点に比べて11万2200円高いですが、この中にはLEDヘッドランプの標準装着化も含まれます。実質的な値上げ額は7万円前後でしょう。

 ホンダ「フィット」では、2020年に現行モデルが登場した時、ハイブリッドの「e:HEVホーム」は206万8000円でしたが、2021年にボディカラーの追加を始めとする改良を実施すると211万7500円になりました。2022年には外観の変更を伴うマイナーチェンジで217万5800円になっています。

 この後も、2023年に単純な値上げを行ってe:HEVホームの価格は221万9800円になり、2024年には装備の充実などにより、改めて232万8700円まで高められています。

 以上のようにフィットe:HEVホームの価格は、発売時点に比べて26万700円高くなりました。コンパクトカーの主力車種が一斉に値上げされたのです。

 ミニバンについても同様です。以前のホンダ「フリード」はベーシックなGの価格が233万900円でしたが、2024年6月にデビューした新型は「エアー」のガソリン車が250万8000円、主力の「エアーEX」は269万7200円に達します。

 そんななか、フリードのライバル車であるトヨタ「シエンタ」も、2024年5月に実施した改良で値上げ。「Z(ガソリン車)」は従来の256万円から268万6600円に変更されたのです。

 これは、前出のフリード エアーEXよりも1万円少々安い設定なのですが、ライバル車の価格を横目で見ながら、改良に伴って価格を高めたというわけです。

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