ド迫力なトヨタ“新”セダン「アバロン」登場! デカすぎ“グリル”採用!? クラウンとは違う高級モデル、中国販売の現状は?
トヨタの海外向けセダン「アバロン」は2022年に北米市場での販売を終えましたが、一方で中国市場では独自の進化を歩んでいます。どのようなクルマなのでしょうか。
トヨタ「アバロン」の中国における現状とは
その見た目のデザインから度々話題となるトヨタのセダン「アバロン」。
迫力のあるグリルが特徴的ですが、どのようなクルマなのでしょうか。
トヨタの海外向けセダン「アバロン」は2022年に北米市場での販売を終えましたが、一方で中国市場では独自の進化を歩んでいます。
アバロンは1994年、トヨタの北米市場向けラインナップにおける最上位モデルとして誕生しました。
日本では「セプター」として販売していた海外市場向けカムリをベースにしたアバロンは、カムリよりもホイールベースを伸ばす形で窮屈さを感じさせないボディを実現、1MZ-VE型3リッター V型6気筒エンジンで十分な走行性能を誇りました。
また、翌1995年には日本にも逆輸入という形で正規販売がおこなわれました。
日本では2代目アバロンも「プロナード」として販売されましたが、トヨタ内で競合するセダン車種は多く、人気は低迷したまま終売を迎えました。
その後、2005年に登場した3代目モデルからは完全に海外のみで販売され、北米市場を念頭に置いた設計はよりゆとりを感じさせる仕上がりに。
現行モデルは2018年に登場した5代目モデルで、アメリカでは2018年5月に発売されました。
また、アバロンはこの世代で初めて中国市場へ進出、2019年3月に販売開始。
中国ではその後、「クラウン」が2020年4月に現地での生産・販売を終了、2023年に「クラウンクロスオーバー」が発売されるまでアバロンが中国におけるトヨタのフラッグシップとして展開もされました。
アバロンは2023年、米国における約51年ぶりのクラウンである「クラウンクロスオーバー」に置き換えられる形で、米国での販売を終えました。
モデル末期は月間1500台前後を販売するなど低迷していましたが、実質的な後継車種となるクラウンクロスオーバーはアメリカで月間2500台前後を販売しており、その販売状況はまずまずです。
一方で中国市場では依然としてアバロンが販売され続けているだけでなく、米国には投入されなかった2度目のマイナーチェンジモデルも2024年7月に登場しました。
トヨタは中国にて、第一汽車との「一汽トヨタ」、そして広汽トヨタとの「広汽トヨタ」の2つの合弁会社を設けています。
そして、トヨタやホンダなどの中国に複数の合弁会社を持っている自動車メーカーは、ひとつのモデルに異なるデザインと車名を与え、姉妹車としてそれぞれの合弁会社からリリースすることが一般的です。
例えば、「カローラ/レビン」「アリオン/レビンGT」以外に、トヨタは中国で「イゾア/C-HR」、「クロス/フロントランダー」、「RAV4/ワイルドランダー」、「ハリアー/ヴェンザ」、「クラウンクルーガー/ハイランダー」、「クラウンヴェルファイア/アルファード」「グランビア/シエナ」などの車種が、それぞれ一汽トヨタと広汽トヨタで展開されています。
ですが、アバロンは姉妹車が設定されておらず、中国は一汽トヨタのみが製造と販売を担当しています。
中国向けアバロンは2リッターガソリン(M20E-FKS)に加え、2リッターハイブリッド(M20G-FXS)、そして2.5リッターハイブリッド(A25H-FXS)、3種類のパワートレインを用意しています。
米国で販売されていた2GR-FKS型3.5リッターV型6気筒エンジン搭載モデルは設定されていませんが、その代わりに2リッターハイブリッドは中国独自となります。
ちなみに、M20EとM20Gは日本でも設定されているM20Aエンジンのバリエーションの一種で、一汽トヨタが製造するモデルとして独自の呼称が与えられています。
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